過去ログ - 悪魔「異界の門を開いたのはお前か」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/03(木) 22:01:35.96 ID:oFw+rwrAO
女「ブゥ?」
人狼「……悪魔の使いの者だ。おい豚、お前の飼い主はどこへ行った」
女「ブヒィ!?」
人狼「……お前が何を言ってるか? 分かるぞ。私も獣だ」
女「ブヒッ、ブゥブゥ!!」
それから女はブウブウブヒブヒと、懸命に語った。
悪魔が突然現れ、豚に変えられてしまった事に始まり、魔術書を巡り何かが動き始めた事、そして人狼が飼い主だと勘違いしている妹は、どこかへ出て行ってしまった、と。
人狼「なるほど……災難だったな、お前も」
女「ブヒッ」
人狼「私か? ……私も良く分からない。気付けばこの様な姿で、人を食らっていた」
女「ブ、ブゥゥ」
人狼「安心しろ。昔の話だ」
女「ブヒィ……」
豚の体に人間の精神、人狼はこの奇妙な存在に好奇心を刺激されていた。
悪魔と連んではいるが、彼女自身は魔術を行使出来る事も無く、この様な結果に合うのは初めてだった。
確かに面白い事が起きている。
人間界に着いて早々に悪魔が恩着せがましく口にした台詞を素直に受け入れた。
グリモワールにはさしたる魅力を感じないが、さて。
人狼「……お前はこれからどうしたい?」
女「ブヒッブヒッ!!」
人狼「そうか。じゃあ行こう」
豚の身を抱き上げ、小脇に抱える。
そして、部屋を後にした。
不安を置いて行く事は出来なかったが、女は何より妹の身を案じての決断だった。
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