過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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40:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/27(木) 22:18:04.93 ID:qfluUYGG0
「100まで数えるからなァ。もう覚えたか100まで?」
「うん。きぬはたせんせいにもほめられたの。『そうちゃんちょうすごいです。てんさいです』ってほめてたの」
「へェ〜アイツがそんなこと」
ちゃんと先生してるじゃないかと、場違いな感想を抱く。
「ね、ね、ね」
「ンあ?」
「想、ちゃんとひゃうまでかぞえられるの。エライ?」
「あァ〜〜………」
褒めて褒めてと目で訴える想に苦笑する。
あくまでも彼女の為に100までと言ったわけであって褒めることそのものが目的ではないのだ。
しかし、四歳の少女に、物事の意味まで知れというほうが無茶な話だ。
褒めて欲しいから頑張る。
そもそも、砂のお城も、手をしっかり洗うのも、お料理のお手伝いも、そして、100まで数えられるようになるのも、すべては一方通行に褒めてもらいたいからだ。
褒めてもらいたいから頑張る、小さな子供はそれで十分なのだ。
だからこそ、一方通行は少女の望む一番の行動に出る。
「おゥ、スゲェじゃねェか想。最っ高だぜェ」
ぎゅうっと抱きしめてやり、褒めてあげること。
「わふ!!えへへへへ〜〜」
とろけるように想は笑う。
ご満悦といったその表情に、一方通行もつられて笑みを浮かべた。
結局、100をとうに過ぎてもじゃれあう二人はお風呂からあがることはなかった。
◇
「ただいま〜」
御坂美琴はリビングのドアを開けるなり満面の笑みで言い放つ。
研究で期待以上の成果が出たことが彼女の気持ちを高揚させていた。
心なしか、歩くのに合わせて揺れるショートボブも弾んでいる。
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