過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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42:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/27(木) 22:19:22.67 ID:qfluUYGG0


「今さっき寝付いたって…もう11時じゃないの。こんな時間まで起こしてたのアンタ」


時計に目をやりながら美琴の声に若干責める色が混じる。
一方通行は呆れたように鼻で笑う。

「バカかテメェは。察しの悪い女だなホントに。お前に『おかえり』って言ってやりたかったンだよコイツは。少しは汲み取ってやれよ『お母さン』よ」
「……そっか」

カーペットに膝をついて、美琴は想の顔を覗き込む。
自分そっくりの幼い寝顔はあどけなく、無垢だ。
研究の疲れなど、それだけで吹き飛んでしまう。
そのマシュマロのような頬に、そっとキスをする。

小鳥が啄むように。くすぐったそうに身をかすかによじる小さな少女に、美琴は相好を崩す。

愛しさが美琴の笑みから溢れている。一方通行はそれを黙って横目で見ている。



「お前よォ……もう少し早く帰ってこいよ」

「……ごめん…」

「バカ、俺に謝ってるンじゃねェよ。コイツだろォが」

「そっか……そうだよね……ゴメンね、想ちゃん」


美琴がそっと想の額に掛かった髪を指でかき上げてやる。
露わになったおでこに、そっと柔らかく唇を落とす。キスというよりも、触れるように。


「………お前飯は?」

「妹と軽くサンドイッチを摘んだくらい…かな」


小さく舌打ちをする。
研究に没頭し過ぎて食事を疎かにしがちな美琴の悪癖を知っているからこその反応だ。
親指でくいっとキッチンを指す。

「ハンバーグ作ってある。時間が経ってるからスープは温め直せ。サラダはそのままテーブルにラップかけて置いてある」




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