過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
1- 20
8:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/26(水) 20:37:21.94 ID:KPu69xg30

「ま、いつも世話になってるのはマジだからな。明日もよろしく頼むわ」

最後に、ひと撫ですると、絹旗は反射的にうなずく。
園児の前で子供扱いされたことの恥ずかしさと、
優しくさわられたことへの恥ずかしさがない交ぜとなって絹旗から言葉を奪い去っていた。

「むぅぅ〜〜〜!!」

頬を膨らませた少女が一方通行の手を握る。

「あ、お前砂いじってやがったな。砂だらけじゃねェか」
「はう…」
「いつも言ってるだろォが、砂で遊んだら手を洗えって」
「だって…むぅ〜」

大好きな人が自分以外の女の子を構ってる姿にいてもたってもいられなくなったのだと、
そんな乙女心などこの白い朴念仁にはわかるはずもない。絹旗は小さく溜息を吐く。
それにしても、こんな幼いというのに、そう、まだ四歳になったばかりだというのに一丁前にやきもちを焼くのだこの少女は。
そんなおしゃまな少女が絹旗は可愛くて仕方が無い。
少女と同じ目線の高さまでかがみこむと、少女の頬をつついた。

「超ゴメンね。一方通行をとっちゃったりしませんから安心してくださいね」
「何言ってンだァ?」
「鈍感は黙っていてください。それよりも、お手てを洗いましょう?綺麗にしてから見せないと、ね?」
「うん」


一方通行と仲良く手を洗い終えるころには、ようやく機嫌が直ったお姫様はにっこりと笑う。



「ねーね、あーくん。みてみて」


少女は大事なことを思い出す。
精魂込めて作っていた大作を見せると決めていたのだ。
ぐいぐいと小さな手で一方通行を砂場まで引っ張る。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/454.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice