過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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852: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:11:52.07 ID:eJSstRhK0
キッチンの一方通行に暫く視線を向けていた絹旗だったが、ふと目を向けたテーブルの棚に視線が留まる。
そこに置かれたウサギの絵が表紙のスケッチブックに見覚えがあった。
それは想が好きなラビ太郎という目つきの悪いウサギのキャラクターである。
853: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:13:29.82 ID:eJSstRhK0
「あ……」
854: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:14:41.61 ID:eJSstRhK0
そっと次のページを捲る。ギザギザの口で、怒ったように、意地悪な笑いの二人。
茶色い髪のよく似た二人はおそらく打ち止めと番外個体。
どうにも、想をいじめているらしき二人の困った少女達は想の目から見るとストレートにわかりやすいくらいに意地悪な顔に描かれている。
855: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:15:13.52 ID:eJSstRhK0
856: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:16:38.18 ID:eJSstRhK0
857: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:18:39.52 ID:eJSstRhK0
「何だよ」
「想ちゃん……いっぱい描いてましたね」
「ああ」
858: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:20:22.50 ID:eJSstRhK0
ハンッと鼻で笑ってみせる。
唇を微かに歪め、しかし、一方通行は言葉と裏腹に瞳を伏せる。
859: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:21:02.76 ID:eJSstRhK0
「想ちゃんと……想ちゃんだけじゃありません。このお仕事をしてると時々勘違いしちゃうんです。自分まで綺麗になってるような、そんな気になっちゃうんです。超錯覚なんですけどね。
錯覚だってわかってるんですけど……コレが超効いてしまったりするんです。もう、ボディらへんに」
860: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:30:18.47 ID:eJSstRhK0
「超ゴメンさない……今日、すっごく楽しかったのに、こんなお話 ――― 」
「温ィこと言ってンじゃねェよモアイ」
861: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:31:11.21 ID:eJSstRhK0
「お前程度の闇なンざ溺れる程のモンでもねェだろ。さっさと跨いで進ンじまえってンだよ。それが出来ねェンだったら絹旗先生は引退っつー事だな。引退理由は泥に超嵌ってしまいましたってか」
「………そんなの嫌です。先生辞めたくないです………私」
862: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/06(日) 22:38:54.11 ID:eJSstRhK0
完全に酔いと眠気に包まれて、絹旗はふわふわとした心地に包まれていた。
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