5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/26(水) 20:54:18.53 ID:bG1sEn+D0
翌朝。
いつもの待ち合わせ場所に律は来なかった。
ギリギリまで待っても。
一度メールをしようかとも思ったが、何を打てばいいのかわからなかった。
拒絶されるのが怖かった。たとえそれがメールでも。
HRが始まる直前に教室に入ったが、やはり律の姿は無かった。
まさか病院に入院?
それとも自宅療養?
色々な不安が頭をよぎる。
しかし心配をよそに、HRが終わる直前に律はやってきた。
ガラッ!と勢いよくドアが開く。
「ごめんさわちゃん!目覚まし止まってたー☆」
よかった、いつもの律だ。
この声を何年も待ち望んでいたような錯覚さえ覚える。
律はズカズカと教室を縦断して席につく。
しかし、視界に入った律のいつもと違う様子に私の心がずきりと痛んだ。
包帯・・・。
律の足には白い包帯。
気にしている様子は無いが、恐らく強がっているだけだろう。
彼女は弱い所を決して人には見せない。そういう性格なのを私はよく知っている。
直視していられなくて私は律から目を逸らしてしまった。
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