8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/26(水) 20:56:25.15 ID:bG1sEn+D0
次の日。
とても気が重かった。
ご飯も喉を通りそうに無かった。
両足に鉛を入れられたように学校への、いや、律の元への足取りが重かった。
「律・・・」
待ち合わせ場所には既に律が立っていた。
「よっ」
だが、そこに居たのは律だけでは無かった。
普段なら方向的に途中から合流する二人の姿もあった。
「澪ちゃんっ」
唯だ。だが何故だろう、唯の心配そうな目が私に語りかけてくる。
心配すべきは私では無く律なのに。
「ごめんね澪ちゃん。なんか・・、心配だったから」
ムギも同じだった。
「三人とも・・・」
「あーーー!!!」
突然律が大声をあげる。
ツカツカと私に歩み寄り、反対方向へと無理やり私の腕を引っ張る。
「澪の奴ー!何か熱あるなぁー!!」
「え?え?!」
突然の事に律が何をしたいのかがわからなかった。
「こりゃー家に帰さないと駄目だなー!」
っていうか私じゃなくて。
「ちょっと送り届けて来るから二人はさわちゃんに言って置いてくれー!!」
最初は歩きだった速度も仕舞には駆け足になっていた。
り、律、走っても大丈夫なのか・・・?
チラリと後ろを振り返る。
私と同じで状況を把握していなそうな顔で私たちとムギを交互に見つめる唯。
いつもの、いやいつも以上の微笑みで「行ってらっしゃい」と手を振るムギ。
そんな二人もいつしか見えなくなっていった。
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