過去ログ - 上条「これが、昔の俺だっていうのかッ!?」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/01/27(木) 23:31:54.85 ID:MJA5UcY10
科学と魔術との間に起きた戦争はなんやかんやで解決し、
互いは互いを干渉せず、以前のようにその領域を越えてはいけないという暗黙のルールが再びできた。
科学側も魔術側も、その境を越えるということがどういうことか思い知ったのだろう、多分。

四月某日。
時刻は午前十時過ぎ。
再び平穏な日々が訪れ、上条当麻は自宅でのんびりと休日を満喫していた。
季節は春で、暖かな日差しと、窓を開ければ爽やかな風が流れ込み、自然と心地よい気分になる。
何もしていないのに何か良いことをしたような、そんなわけのわからない言葉にできない良い気分に。

「こんなに天気もいいし、たまには掃除でもするか!」

こんな日には掃除に限る。
そう思い立ち、記憶を失って依頼、初めてと言ってもいいくらい真面目に掃除をしようと上条は決めた。
暴飲暴食のシスターことインデックスと共に過ごしていたあの頃は、インデックスが散らかすことも多く、
掃除機をかけるくらいのことはやっていたが、大掃除といえるほどの掃除をしようと思ったのは今日がはじめてのことだ。
ちなみにインデックスはというと、あの日以来意識が戻らずにいて、イギリスで魔術的療法を受けているということになっている。

「まずはベッドの下から片付けますか」

なんとなく、ただなんとなくベッドの下から掃除をしようと決め、ベッドの下を覗き込む。
そこには縦横50cmくらいの箱が大量にあった。
いったいなぜ今までその量の箱に気付かなかったんだというくらいの箱。

「な、なんだこの量は……」

とりあえず一つ手に取り、ベッドのしたから箱を引きずり出してみる。

「うわっすっげぇホコリ……」

だがしかし、たとえホコリが喉に入ろうが鼻に入ろうが箱を引きずり出す上条当麻。
喉や鼻にホコリが入る、その恐怖に立ち向かう勇気があったからこそ、フィアンマとの闘いに勝利し、大切な人を救うなどと言いながら、
頭の隅では「へへっ!俺、世界救っちゃうよ?救っちゃうからね?」などという考えを持ち、無謀にもその勇気が世界を救ったのだ。
上条当麻のこの勇気は恥じることではなく、ましてや誰にも文句を言われる筋合も、誰も文句を言う権利もなく、胸を張ってホコリを持って良いものだ。

誇りを持ってホコリを気にしないその勇気で、箱の中にある物を確認する上条。

「こ、これは!」

箱の中にあったものは……。



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