過去ログ - サーシャ「天使になるらしいです」
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301:1[saga]
2011/05/29(日) 13:58:54.49 ID:Pf5XoML+0
  
 マタイ「ふむ……」 
  
  
 暫く黙考する教皇マタイ。 
  
 そして、彼は軽く息を吐いた。 
  
 単なる溜息。だが私には、まるで彼の威厳や、彼の中にあった頑なな何かも一緒に外へ排出された様な気がした。 
  
  
 マタイ「仲間…か。久しぶりに聞いた言葉だ」 
  
  
 マタイ「以前、会合でランべス宮を訪れたのだが、その時に私は信じられない光景を目にした。……いや、正確には耳にしたと言うべきか」 
  
 サーシャ「?」 
  
 マタイ「お前達のトップが、聖人に罵声を浴びせられ、追い掛け回されていたのだ」 
  
 サーシャ(最大主教ェ…) 
  
 五和(女教皇様ェ…) 
  
 マタイ「その光景に、私は呆れた。だが、同時に羨ましくもあった」 
  
 サーシャ(罵声を浴びるのが?) 
  
 五和(追い掛け回されるのが?) 
  
 マタイ「本来、人は神の下では平等であるはずだ。誰もが対等であるべきだ。皆が私を慕ってくれる事はこの上無く喜ばしい。 
     だが、私は教皇という地位に祀り上げられ、崇められるために十字教の扉を叩いたわけじゃない」 
  
 マタイ「だからこそ、私は羨望の念を抱いた…」 
  
 サーシャ「教皇…」 
  
  
 確信した。 
 例え20億人のトップに立つような重責を負っていても、この人は信徒を仲間として大切に想える人だと。 
  
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