1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 19:43:10.18 ID:pQ8U3muAO
サンタクロースを以下略
うすらぼんやり――中途略――替わりに後ろの席の奴が立ち上がり――ああ、俺は生涯このことを忘れないだろうな――後々語り草になる言葉をのたまった。
「東中出身、涼宮ハルヒ」
ここまでは普通だった。真後ろの席を身体をよじって見るのもおっくうなので俺は前を向いたまま、そのか細い声を聞いた。
「――の人間には――ありません。――中に―――、―――、――――、――――、が居た――あたしの――――来な――」
「ちょお前何を言って……「すまん、涼宮。声が小さくてよく聞こえなかった。もう一回良いかな?」」
クラス内で唯一涼宮ハルヒの自己紹介が聞こえていたらしい俺の一言は岡島教諭の俺以外のクラス全員の当然の要望を代弁した声にかき消され……
「あ、はい。東中出身の涼宮ハルヒです。みなさん仲良くしてくださいね」
俺が聞いたのとは全く別の『普通』の自己紹介をしていた……。
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2011/02/06(日) 19:45:39.72 ID:pQ8U3muAO
そのままなんの滞りも無く自己紹介は終了したが、俺は涼宮ハルヒが言い放った最初の一言が頭から離れなかった……確かに彼女は言ったのだ俺にしか聞こえないようなか細い声で。
「ただの人間には興味ありません」ってな。
ありえない。本音にしろ冗談にしろ新学年始まってすぐの自己紹介でそんな台詞を言う奴なんて存在するはずが無い。
まして彼女……涼宮ハルヒはやや伏し目がちな点を除けば単なる一人の可憐な美少女なのだ。
その彼女がなんであんな事を……
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2011/02/06(日) 19:46:55.48 ID:pQ8U3muAO
すると。
「あ、あの……」
向こうから話かけてきた。
変人疑惑がかかっている奴であろうと美人に声をかけられたら舞い上がるのが男の宿命だ。しかし労せずアチラから来てくれるとは、案外積極的なのか?
それにしても可愛い。
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2011/02/06(日) 19:48:34.93 ID:pQ8U3muAO
このように一瞬にして俺のハートをいろんな意味でキャッチした涼宮ハルヒだが、翌日以降しばらくは割りとおとなしく一見無害な女子高生を演じていた。否、どこかの誰かが勝手に眠れる獅子を起こさなければハルヒは永遠に無害な女子高生のままだっただろう、だけどハルヒと関わった後の俺なら自信を持って言える。
「だってそっちのほうが面白いじゃないか」ってな。
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2011/02/06(日) 19:50:40.41 ID:pQ8U3muAO
このように一瞬にして俺のハートをいろんな意味でキャッチした涼宮ハルヒだが、翌日以降しばらくは割りとおとなしく一見無害な女子高生を演じていた。否、どこかの誰かが勝手に眠れる獅子を起こさなければハルヒは永遠に無害な女子高生のままだっただろう、だけどハルヒと関わった後の俺なら自信を持って言える。
「だってそっちのほうが面白いじゃないか」ってな。 で、俺は今日も世界の神秘涼宮ハルヒにまた話しかけていた。もちろん話題はあのことしかあるまい。
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2011/02/06(日) 19:52:06.49 ID:pQ8U3muAO
「なあ」
と、俺はさりげなく振り返りながらさりげない笑みを満面に浮かべて言った。
「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」
「最初のって皆と仲良くしたいっていうのは全部本気で……」
伏し目がちに席に座っていた涼宮ハルヒはそのままの姿勢でこちらを見上げてきた。
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2011/02/06(日) 19:54:18.12 ID:pQ8U3muAO
別段一人で飯食うのは苦ではないがやはりみんながわやわや言いながらテーブルをくっつけて食事するなかで一人きりなのもなんなので俺は同じ中学で比較的仲がよかった国木田とたまたま席が近かった谷口と食事を供にしていた。
涼宮ハルヒの話題が出たのはその時である。
「貴様、この前涼宮に話しかけておったな」
何気にそんな事を言い出す谷口。まあ、うなずいとこう。
「わけの解らんことを言って口もきいてもらえんかっただろう?」
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