81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/09(水) 23:58:31.34 ID:F8iEhw/AO
「僕自身は彼女が決して嫌いではないし彼女もそれは同様だろう。しかしながら彼女に対して僕が若干の苦手意識を抱いているのは確かだ、おそらく彼女は僕が自身を苦手に感じている事に気付いて気を使っているのだろうね」
「苦手意識?」
「意外かな?」
「うん、有希ってそういうの無さそうな気がしてたから」
「まあ確かにね、僕は饒舌ではあるが決して多弁ではないし本来ならさほど人と関わる方でもない、僕自身も苦手と感じる相手がいるという事実に些か戸惑っているよ」
「でもなんでみくるちゃんなの?」
「ふむ、彼女は素なんだよ」
「素?」
「自分を作っていない、というよりも自身を偽る意味を感じていないと言った方がいいか。彼女の立場を考えれば信じがたい事だよ、選択肢は既に決まっていて、自由意思なんて欠片もない、そんな中でどうして自分であり続けられる?」
「それって有希は自分を作っているってこと?」
「それは一人称が僕でこんな喋りだ、自然に振る舞ってこうなる訳ないだろう?」
「自覚あったのかアイツ……」
「ねー、あんまりはっきり言うからあたしも驚いちゃった」
今のは間に挟まれた俺とハルヒの会話ね。
「僕がなぜこのような喋り方しているのか?その理由は僕には解らない。それは僕には解る筈もないところで決められた事だからだ」
「あの、有希?」
「そのことに不満はないよ、与えられた立場で役目をまっとうするだけさ。しかしなぜ彼女はこんな場所に送り出されて、なお意思のまま自由に振る舞える?そして僕はなぜそれを羨ましいとすら……」
「ちょっと、有希落ち着いて!」
「あ、ああ、すまない君に言うような事ではなかったな」
今更どうでもいいがハルヒはこれを一人でやってる、声優か顔もいいから俳優にでもなったらどうだ?
「ねえ、有希がSOS団にいるのが嫌なのなら、残念だけどあたしからキョンに言って……」
「気にしなくていいよ、今のは単に少し……そう感情が爆発しただけだ」
「そうだよね、有希だって人間だもんね、そういう時もあるよ」
「――人間だもん、か」
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