過去ログ - 兄「お兄ちゃん大好き……(裏声)」
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186:妹「幸せに暮らしてますよ」[saga]
2011/05/15(日) 01:39:45.99 ID:KTxt9z9mo
兄「ふむふむ……なるほど。分かった。お前はもう良いぞ。ん? 報酬? ……お前の命じゃ不満か?」
俺がふざけているだけだと思ったのか、散見はそそくさと俺の元を離れていく。
探偵「で? どういう事だ?」
俺は先ほどの散見の話を、彼らに関する説明を交えながら繰り返した。
探偵「なるほどな。……多発と言う程でもないが、その事例は確かに桃子の失踪と関連性はありそうだ」
兄「だろう?」
探偵「ああ……。私に出来そうな事は……」
答えを見つけあぐね、探偵さんは「うー」と唸っている。
兄「俺を愛するとか?」
返答はない。
兄「俺のお姉ちゃんになって、”ふふ、お姉ちゃんにこんな事されて、大きくしちゃうんだ?”とか?」
返答はない。
兄「へぇ、こうなってるんだ……可愛い〜。とか?」
返答はない。
相変わらず、唸り声が聞こえて来るだけだ。
兄「……」
俺の目からは一滴の涙がこぼれ落ちた。
だって寂しいし、女子が変な目で俺を見るし。
探偵「あ、そうだ。生活指導を受け持つ教師がいるんだろう? そいつの名前を教えてくれないか?」
兄「なんで? ぐすっぐすっ」
探偵「調べるつもりだが……どうした?」
兄「なんでもないもんっ(裏声)」
探偵「そうか? まあ君にいちいち付き合っていたら、日が暮れるしな。で? 名前は?」
兄「確か……遠田六郎、だったと思う」
探偵「分かった。……また連絡する」
兄「ほい」
遠田が何かしでかした?
……と考えるよりは、占い師と遠田が共に、何かに巻き込まれた、そう俺は考える。
そうならそうで、探偵さんには困った事である。壺の所有権が渡った事になるからだ。
それも踏まえての調査だろうか?
どっちでも良いか。他に手掛かりはない。
むしろ問題は、俺が何をするかだ。
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