過去ログ - ヴェント「私の背中はアンタに預ける」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/11(金) 12:54:16.46 ID:+oy27w/DO
話しにならないと感じたのか、彼女は身を翻して歩き出し、椅子に座って『客人』と対面する。


「第一の質問ですが、多少逸れましたが話を戻していいですか? 付け加えて補足しますと、先程と同じような答えを出されますと永遠とループする羽目に―――」

「手伝いなさい」

「……第二の質問ですが、せめてあなただけでも話を聞く常識人で居て下さい。私が疲れます」


困り果てる彼女を余所に、目の前の人物は構わない様子で自ら話を促す。


「別に良いじゃない。アンタどうせ暇でしょ。それとも、戦争の時の恩を仇で返すつもり?」

「う……だ、第一の解答ですが、それとこれとは話が別です。付け加えて解説しますと、私は暇ではありません。なので手伝う事は出来ません」

「私に否定形はない。だから手伝え」

「第二の解答ですが、それは何度も言うように、ただの横暴ですっ!!」


ガタッと身を乗り出して力説。全く意見を取り合わない彼女にサーシャは声を荒げる。
そこでワシリーサが二人の会話に乱入してきた。机の上に紅茶が入ったカップを二つ置き、


「あらあらぁ〜ん? 『神の右席』がサーシャちゃんに何の御用かしら?」


サーシャと同様に用意された椅子に腰を掛け、相対するのはヴェント。彼女は手足を組み、片目を瞑り淡々と対応していた。
突然割り込んで来たワシリーサに眉を顰めるも、変わらない調子で答える。


「“元”だ。今は何処にも所属しない流れ者の魔術師よ」

「その報告は受けてなかったわ。あのクソジジィめ……」

「第二の質問ですが、あなたが関わるとややこしくなるので、部屋の隅で黙っててくれませんか?」

「酷いっ!? サーシャちゃんは私よりこの女が良いっていうのーっ!!!?」

「第二の解答ですが、断言が可能なほど比べるまでもありません。寧ろ価値があるのですか?」


彼女はさらりと刺々しい言葉を放ち、置かれたカップを一つ手に取って口の中へ流す。


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