過去ログ - ヴェント「私の背中はアンタに預ける」
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2011/02/25(金) 14:12:06.23 ID:4w6URmLDO
気付いた時は既に、彼はそのまま地上へ叩き付けられた。
戦車に備える大砲が発射したような轟音が辺りに響き、アスファルトに小規模のクレーターが無人の大十字路に具現する。
ビリビリと地響きが数秒間、木の葉がざわめきビルの窓が揺れ、歪んだ地盤に信号機の体重が傾いて転倒。
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2011/02/25(金) 14:12:53.12 ID:4w6URmLDO
「保険を掛けて正解か。仮面は右上部破損だが、戦闘の際に問題は見られない」
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2011/02/25(金) 14:13:37.46 ID:4w6URmLDO
相変わらずの口調で、一方通行の状態を丁寧に説明。
つまり一方通行が空から地上へ落下の原因は、彼が引き起こしたという事。
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2011/02/25(金) 14:14:30.78 ID:4w6URmLDO
見上げて視認した第0位の顔面は、破損で露わになった片目。
光を宿さない空虚の瞳は、皮肉にも『超電磁砲』のクローン体を窺わせる。
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2011/02/25(金) 14:15:36.76 ID:4w6URmLDO
「潔いな。逃避手段を行使する様子が見られない」
「……そォだな。まずテメェから逃げ切れるとは思えねェ。どォせストーカーみてェに纏わり付くンだろ?
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2011/02/25(金) 14:16:58.26 ID:4w6URmLDO
一方通行は思う。振り返れば、憎くも反吐が出る人生だったと。
何度、この手で人の血を浴びて罪を蓄積してきたか。
何度、罪滅ぼしと幼い少女とクローン体を護ってきたか。
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2011/02/25(金) 14:18:30.85 ID:4w6URmLDO
護ると決めた。
死なせないと決めた。
確かに、結果的に彼女らは生存した。
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2011/02/25(金) 14:19:49.12 ID:4w6URmLDO
しかしその反面で、束の間の出来事だが、『光』を浴びていたのもしかり。
絶望と暗闇しか存在しない人生だったが、打ち止めという『希望』が居た御陰で、僅かだが、一方通行は光を浴びていた。
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268
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2011/02/25(金) 14:20:33.47 ID:4w6URmLDO
逃げた所で、周りを巻き込むのは確実。電池を充電するにはそれ相応の場所が必要。
加えて受けた傷。治療するには病院という施設が必須。そこには必ず人が居る。巻き込まない保障は何処にも無い。
以下略
269
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2011/02/25(金) 14:21:18.35 ID:4w6URmLDO
……。
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2011/02/25(金) 14:22:06.25 ID:4w6URmLDO
(なンだ、まだ生きてンのか?)
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