過去ログ - 面接官「えーと、次の方…ちっ、なんだ無能力者か」 佐天「…」
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:35:15.46 ID:ObxX0uXd0
一瞬の静寂があった。
その行為が与えた影響が目にみえるまで、私と初春は黙って刻まれた直線を見つめていたからだ。
そしてにじみ出た赤い液体を確認して、私は心臓が強く脈打つのを感じた。
たまらず悲鳴をあげようとする初春の口をより一層左手で強く押さえて握りしめる。。
私は前歯の直前まで溢れてきた狂気の咆哮を、やっとの思いで抑えて大きく息を吸った。

「いいよ初春・・・すごいいいよ・・・。」

息を荒くして耳元でささやきながら新たな線を加える。
その線から流れた血液が最初の傷と混ざり合う様子は、とても美しかった。

「もっと・・・もっとグチャグチャにしてあげるからね・・・。」

それからはもう何も考えられず、カッターを乱舞させることしかできなかった。
次々と増えていく切り傷からは血が止めどなく流れでて、初春の手を赤く染めていく。
気がつけば、初春の右手は赤い手袋をしているのではないかと思うほど真紅に染まっていた。
もはや気絶しかけている初春の頬を、カッターを持った手の甲を使って叩く。

「ねえ・・・気絶しちゃダメだよ。私初春が苦しがってる顔を見たいんだから。」

言葉をかけても初春は反応しない。
さっきより強く叩いたにも関わらずなおも無反応の初春に対して、私は右手の向きを変えて、頬を抉った。
柔らかい粘土を切ったかのようなその感触は、目眩を起こすほどの刺激となって脳内を駆け巡る。

「ああぁああぁぁああぁぁぁあぁあああああ!!!」

私の指の間をすり抜けた初春の悲鳴があたりに響いた。しかしそんなことは今の私にとってはどうでもよかった。
切り刻む、この行為が私の脳の奥深く、それこそ学習装置(テスタメント)でもいじることのできないほどの深部をかき回していた。


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