過去ログ - ミサカ「ミサカ達の仇討ちですとミサカは突撃隣の晩御飯!」オッレルス「!?」
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114:1[saga]
2011/03/14(月) 20:08:10.31 ID:6qFpag7ao

雲ひとつなくなった空。燦々と降りつける太陽の光が、石畳を明るく照らす。
その分、一歩影になる場所に入れば、暗闇はもっと暗く感じる程に。


イタリア、孤児院前。



フィアンマ「……おい、これは何だ」

オルソラ「何って、決まってるにございましょう?」

ニコニコと、オルソラはさも当然というように答える。
フィアンマの疑問は、オルソラの手の中。

ミルフィーユ 

フィア(……どういう事だ、何がしたいんだこいつは)

フィア(職員と間違えてるのだろうという事は分かる。しかし何だこの状況は。)

フィア(さっきから『天草式の方々が作った治療効果のあるミルフィーユなのでございます♪』とか説明してるが)



フィア(何でさっきから素手で俺様の口の中に詰め込もうとしているんだ!)



ぐいぐいと、頬に押し付けられる物体。

オルソラ「まぁまぁ、ここまで痩せこけてるなんて大変だったのでございましょう? これを食べるとよろしいのですよ?」

などと発言しており、動機は依然不明。
隙あらば口の中に押し込もうとしてくる。微笑みながら。

こいつは本気で窒息死させるつもりか、と元神の右席の男は本気で死を意識した。

だが哀しいかな。事実彼は体力をかなり消耗していた。
故に今の彼には女性一人押し返す程の腕力も術式を構成する為の魔力もなかった。

***

ステイル(……災難だろうな、あの男)

ステイルはそう言いながら、少し離れて二人を見つめる。
足元には子供達が珍しい神父にきゃーきゃー言って飛び付いたり、逆に怖がって近づこうとしなかったり。

とりあえずああなると止まらない、と天草式が出かける前に言っていたのを思い出す。

――そういえば、イギリスの時シェリー=クロムウェルがあんな風になった、と愚痴ってたか。

――その時の表情は怒ってるようには見えなかったがな。

ふぅ、とため息をつく。
いつもなら口にくわえている煙草も、今はさすがに子供達がいる為、吸うに吸えない。

子供「何であの男の人は嫌がってるの?」

ステイル「其れは無理やり食わせようとしてるからだろう」

子供「ジャ…何故 【修道女】ハ 今 彼ニ無理ヤリニモ【多層菓子(Mille-feuille:ミルフィーユ) 】ヲ食ベサセルノ?」

ステイル「──其れこそが 彼女の本能だからさ」

はぁ。と再びため息。

これ以上押し問答が続くようなら、自分が止めに行かなければいけない可能性を考えて、少し嫌気がさした。


――別に仕方ない事だし、こんな事よりも、あの子の方がもっと――







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