193: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/04/23(土) 20:39:09.40 ID:plOY2Btfo
「これはミサカにとって、大切な物なのです、とミサカは告白します」
彼女にとっては初めてのプレゼントだった。
初めての絆だった。
(これを大切にするのは、お姉様との約束ですから……)
今日一日の出来事がフラッシュバックする。
それが走馬灯と言うものなのか、とミサカ9982号は脳の端っこの方にあった知識を思い出す。
お姉様の、御坂美琴の声が聞こえた気がした。
「そォかよ……」
はっきりと告げた彼女に対し、一方通行の口調は極めてつまらなさそうだった。
その場に屈み、足元に転がる砕けた鉢の欠片を手に取る。鋭利に尖ったそれは、まるでナイフのようにも見えるほどだ。
受けどころを間違えれば、恐らく致命傷にもなりえるだろう。
「そこまで覚悟してンなら、そろそろ終わりにしても構わねェよな?」
一方通行の投げたそれは、真っ直ぐにミサカ9982号の首元へと飛ぶ。
その速度はプロ野球選手の投げる弾の如く、空気を切り裂くようなものだった。
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