過去ログ - 一方通行「お前……上条か?」
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230: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/14(土) 16:54:06.72 ID:8FqggmgBo
 
 その直後、美琴の後ろに立っていたレールが真っ二つに折れ、地面へと落ちた。

「………え?」

 自分の手から放たれたはずのビームにも近い砲撃が、超高速で耳元を横切って行った。
 その事実を美琴が理解したのは、レールが地面に落ちる音を聞いてから更に一拍してからだった。

 ミサカ9982号の横たわっている更にその後ろ。
 不自然に一部を切り取られたようなレールが立っている。
 プラズマ化した空気がオレンジ色の線となり、美琴と一方通行、さらにはそのレールを繋いでいた。
 水に垂らしたインクのように、オレンジの光がゆらゆらと消えていく。
 その光はまるで、美琴の気力を暗示しているようだった。

「おォ? もしかして今のが『とっておき』だったか?」

 探るような顔で、一方通行は美琴の顔を見る。
 空気の抜けた風船のように、美琴はその場へと崩れ落ちていく。
 どうしうようもなかった。
 持てる切り札の全てを使っても、相手を崩すことが出来なかった。
 いくら名門常盤台のエースと言えども、相手が学園都市のジョーカーであれば話は別だ。

「そいつは悪かった……まさかこれほどシケたもンだとは思ってなかったぜ」

 一方通行は崩れ落ちた美琴を冷めた目で見降ろす。

「なンで超能力者に序列が決められてるか知ってるか?」

 もう聞いているかどうかも分からない。
 魂が抜けたように、茫然自失としている美琴を気にすることなく、一方通行は言葉を続ける。
 ミサカ9982号がよろよろと立ちあがるのを視界に収めつつ、一方通行は続ける。



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