231: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/14(土) 16:54:40.05 ID:8FqggmgBo
「それぞれの間に実力差があるからだ……第三位のテメェじゃ、ひっくり返っても勝てねェ事くらい理解してンだろォがよ」
麦野沈利にも告げたことだった。
学園都市が誇るスーパーコンピューターである『樹形中の設計者』によると超電磁砲が逃げに徹しても百八十五手でチェックメイトとなるという予測演算。
その演算さえも疑わしいほどの圧倒的な実力差だった。
「その様子だと、もう打つ手もねェようだが……決めちまってもいいか?」
一方通行の両手がゆっくりと持ちあがる。
片や毒手。
触れるだけで血の流れを逆転させる。
片や苦手。
同じく触れるだけで、生体電気を逆流させる。
もたらされる結果は一つ。
『死』という結果以外に存在しない。
「好きな方に触れろ、ってのは無理か……動く気力もねェみてェだな」
一方通行が美琴に向けて一歩を踏み出した時だった。
砂利を蹴るような音が響く。
「っ、ん!?」
ドンッ! という衝撃に、美琴は驚きの声を漏らし、彼女の身体がゴロゴロと地面を転がる。
海の底に埋没した意識を急に引き上げられたような感覚に、美琴は目をパチクリとさせる。
とっておきだった超電磁砲も通用せず、愕然とした事までは覚えている。
(首の後ろをあたりを引っ張られたような……)
美琴の視線が捉えたもの。
それはさっきまで自分がいた場所に、ミサカ9982号が立っている姿だった。
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