過去ログ - 一方通行「…………お前なンか、大嫌いだ」
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143:>>1[sage saga]
2011/09/30(金) 16:39:35.36 ID:3A3QP5F+0

一方通行(駄目だ、隠れる場所がねェ!早くこの廊下を渡りきらないと見つかっちまう……!)

 そして、一方通行は少しでも早く前に進もうと、壁に沿って手を伸ばした。
 だが、その手が掴んだのは壁ではなく、とある扉のドアノブだ。
 壁よりも掴みやすいそれを握る手に、一方通行は力を込める。
 それを支えに歩こうと、一方通行はグイ、と手首をひねり体の重心を前方に移す。
 それと同時に、ガチャリ、と金属音がした。

一方通行(扉が、開いた?鍵掛かって無かったのか?)

一方通行(……でも、これは好都合だ)

 一方通行はそのまま体重をかけて扉を開けると、そのまま倒れこむように中に入り込む。
 急いで扉を閉めると、数秒もたたないうちに数人の男が部屋の外を通り過ぎて行った。

 周囲が静まり返ったのを確認すると、一方通行は静かに息をついた。

一方通行(危なかった……。危機一髪だったな)

 もし、この部屋の扉が開いていなければ、一方通行の脱走は失敗していただろう。

一方通行(そういや、この部屋って何なンだ?)

 落ち着いてあたりを見回すと、どうやら何らかの研究室のようだった。
 やや埃っぽいものの、比較的清潔感のある内装。何本かのケーブルが床や壁を這い、部屋にある唯一のPCに収束している。
 じゃあ、もうケーブルのもう一端はどこに繋がれているのだろうか、と一方通行はその先を眼で辿る。
 ケーブルは木の枝のように様々な方向へと広がっていたが、それが伸びていく方向は同一だった。
 だが、その先は白いカーテンに遮られており、一方通行が現在いる場所からは確認できない。

一方通行(一体、何があるってンだ?)

 一方通行は、ゆっくりと数メートル先のカーテンのもとへと這っていく。
 たどり着くとゆっくりとカーテンを引き、その中を覗き込んだ。
 そして、一方通行は「それ」を目にした。
 


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