過去ログ - 暦「今更するような話でもないけれど」
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38: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:26:04.72 ID:AaFb7K1U0
「まあ良いわ。お前様の性癖なんぞ、殊更ここで話したいものでもない」
「性癖言うな」

 しかし、今回僕は徹頭徹尾、ずっと被害者のはずなんだけど、どうしてこう非難ばっかりされているんだろうか。
妹達に拘束されることを避難できていれば、こんなこともなかっただろうに。
以下略



39: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:28:28.86 ID:AaFb7K1U0
「何を言うとるんじゃ、そもそも常日頃、あやつらを子供扱いしておったのは、お前様の方ではないか」
「ああ、その通りだよ。僕はあいつらを子供扱いしてた――まあ実際子供なんだけどさ」
「では、逆も何もあるまい」
「だからそうじゃなくて、僕の側からの認識じゃなくてさ」

以下略



40: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:32:00.75 ID:AaFb7K1U0
 007.

 貴方にとっての両親とは?
もし僕がそう聞かれたなら、淡々と、こう答えるだろう。

以下略



41: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:35:43.03 ID:AaFb7K1U0
 両親は、僕達を特別扱いはしなかった。
少なくとも、僕はそう感じていたのだ。
その職に就いた時からきっと、その決意はあったのだろうと、今は、そう思ってもいる。

 誰をも分け隔てなく愛するという、決意。
以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/21(月) 23:40:13.34 ID:Rv4kuMNQ0
再現力に嫉妬。
あ、支援しますね。


43: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:42:11.18 ID:AaFb7K1U0
 008.

「人の心の機微はわからんが、しかしまあ難しい話じゃな、どちらが正しいでも間違っているでもない、か」
「そうなんだよ、難しいところだと思うよ。実際、僕の両親の姿勢や在り方は正しいと思うし、だけど昔の僕が感じた我儘も、断じて許されないというような事でもないだろうとも思うし」

以下略



44: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:43:24.44 ID:AaFb7K1U0
>>42

支援感謝です。
一気に最後まで投稿したいと思ってますので、どうぞよろしく。


45: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:44:45.21 ID:AaFb7K1U0
「あいつらも、自覚があったかどうかはともかく、両親に対する愛情に、少し飢えてたんじゃないかな」
「人間の感情はよくわからぬが……しかしその割には、お前様と妹御では、随分その後の変化が違ってはおらんか?」
「ああ、それは境遇の違いだろうな。あいつらには、お互いと、そして兄である僕がいた。感情の行き先があったかどうかの違いが、その差になったんだと思う」
「ふむ、成程のう」

以下略



46: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:47:10.58 ID:AaFb7K1U0
「とにかくだ。あいつらは、だから、親に求めていた感情の諸々をさ、お互いと、そして僕に向けてるのかもしれないって、何かそう思ったんだ」
「あの二人がか?」
「まあ、無自覚な部分で、だろうけど」

 思えば、ファイヤーシスターズの活動にしても。
以下略



47: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:48:55.47 ID:AaFb7K1U0
 奇しくもさっき忍が言ったように、僕達にはちゃんと両親がいるし、僕もあいつらも、それはきっちり認識している。
ただ少しの我儘の行き先が、必要になっていただけのことなんだ。
しかし、僕のそれはどこにも向かわず、月火と火憐のそれは、僕に向かっていた。
だから、僕は家を出ていくことに抵抗がなかったし、逆に僕が出ていくことに、あいつらは不安と喪失感を覚えたのだろう。

以下略



48: ◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:51:20.39 ID:AaFb7K1U0
 009.

「それで、どうするつもりじゃ?」
「どうするって?」

以下略



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