過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:57:14.46 ID:PpVfCaewo
それがこれだ
八月八日 夜 第一七学区 三沢塾 ーボツverー
どこをどう走ったか定かでないが、非常階段から飛び出した先の通路にて、上条は知り合い
の顔と再会した。
「よお! また会ったな」
自分を担ぎ、背中を叩いて前へ送り出した、がさつで暖かい恩人の声。故に、今の上条にとっ
ては何よりも安心できた。
「カズマ! どうしてこんなところに?」
「前の時と同じだな。『何故かここには近寄らない方がいい』って感覚に逆らったら、このビ
ルに辿り着いたって訳よ」
「どんだけトラブル好きなんだよ!」
「これが『強くなる方法』だからな」
「それが『早く死ぬ方法』じゃないことを祈るよ」
「そういや、外で鎧のおっさんが男泣きしてたけど、何だアレ?」
「……ああ、三三三三人の聖歌隊が自爆したみたいだ」
「そりゃ、泣きたくもなるわ」
「そうだな」
アウレオルス=イザードは、ただ一人の少女を助けるために魔道書を書き始め、諦める事な
く書き続け、そうして、何故魔道書を書き続けるのか気づいてしまった。単に『魔道書を提供
する』という名目の元、ただ一人の少女に会いたかっただけなのだ。
こうして錬金術師は人の道を外れた。
最上階を目指して、走る二人。とりあえず『校長室』が怪しいだろう、と。
「んで、そのあおれうすって、誰よ?」
「錬金術師だってさ」
「……その説明は長くなるのか?」
「たぶん」
「ならいい。他に何か、あるか?」
「……インデックスがここに囚われてるかも知れない」
「――ッ! 衝撃のォ――」
「ま、待て! この建物は!」
「――ファーストブリットォォ!」
ゴガン、と、けたたましい激突音が響く。右拳を天井にぶち当てたままの格好で、燻り静止
するカズマ。やがて推進力を失い、床に戻ってくる。
「何だこりゃ? やけに硬てえぞ」
「この建物には、一切の干渉が効かないんだ。壊すことも、ドアを開けることもできない」
「お前の右手でもか?」
「ああ、そういう結界なんだと。『核』を壊せばいいんだけど、一度入ったら出られない構造
のくせに、『核』は外にあるって寸法でさ」
「へええ、そりゃまた分厚い壁だな。壊し甲斐があるってもんだ」
「え?」
カズマの『アルター化』にカタチは関係ない。壁や窓枠のわずかな歪み、隙間から、分解さ
れ、再構成されたアルターがカズマに流れ込む。それに、ここではない『向こう側』からの、
無尽蔵のエネルギーもまた、強引に接続された。そして――
「もっと、もっとだ! もっと輝けえええええええええええ!!」
黄金の光を纏った金色の獅子が撃滅の咆哮を上げる。目の前の壁を壊す、ただ、それだけの
ために。
「シェルブリットォオオ・バァァストォオオオオオオ!」
「お、おい!」
輝きのあまりに輪郭がぶれ、速過ぎるがために残像を残して、カズマは一つの稲妻と化し、
一瞬で『三沢塾』のビルを屋上まで貫き通す。
「おい!」
カズマの駆け抜けて行った天井の穴を見上げ、呆然とする上条。何のために? 何故にそこ
まで? 何処へ?
「はっ!」
呆けてる場合じゃない。こっちはこっちで急がねば。カズマのことは、心配するだけ無駄だ。
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