過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/03/19(土) 22:53:21.82 ID:+1PF7tUNo
「で、どんな感じ?」
「これ以上はここでは無理のようね。この『二〇〇〇一号』のデータを集めてからでないと」
「でも、ここは破壊するわよ。それだけは譲れない」
「それは大丈夫。何とかなるわ。……できれば『学習装置』を一台、持って行きたいところだ
けどね」
「それって重い?」
「三〇〇キロはあるんじゃないかしら。搬入用のエレベータが生きていたとしても、そこから
先はちょっと無理よね」
「フッ、それなら問題ないわ! ちょっとカズマ!」
「何だ? 反省はもういいのか?」
「いいから。アンタちょっと、アレ持って帰ってくれる? 病院まで」
「いいぜ、お安いご用だ」
「中で私の妹が寝てるから、そっと運ぶのよ」
「え?」
「解ったぜ!」
「あとついでにこの人もお願い」
「何……それ……?」
「あいよ!」
「じゃあ、そういう訳だから病院で会いましょう。私はここを『片づけて』から戻るわ」
「え、ああ、うん」
「ちょっと待ってな」
「あ、アレの外し方、教えてあげて貰えるかしら」
「はい」
ガラス窓を破壊して『学習装置』に取りついたカズマに、布束は慌てて指示を出す。
「よっと、これでいいか?」
「……結構よ。ではエレベータに」
「おう。じゃあ、先に出るからな。怪我するなよ!」
「判ってるわよ! ほらさっさと行く!」
「へいへい。じゃ、行くか」
「……そうね」
今度は『学習装置』を俵に担いで、カズマが退場する。あとに続く布束の驚きとも呆れとも
つかぬ表情が、美琴の苦笑を誘った。
「さて、と。それじゃあ一丁、壊滅させてやりますか!」
ポケットから一掴みのコインを取り出して、美琴が本日の残業を始める。どうしてか、ここ
へ降りた時の張り詰めた気持ちはもう、影も形もなくなっていた。
× × ×
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