66:対象、駅前で停止中。財布を捜している模様。[saga]
2011/03/24(木) 15:36:36.74 ID:UJGlfbmY0
打ち止め『…行った?』
アイツの足音が聞こえなくなった所でミサカネットワークに接続する。
10032号『コチラ10032号、ターゲットは順調に駅に向かっています。尾行を続けますか?』
67:対象、電車内を移動中。転倒。巨乳の露出気味女性によって救助。[saga]
2011/03/24(木) 15:37:48.41 ID:UJGlfbmY0
13577号『コチラ13577号。会社前で待機しています。何か変わった事があったらいつもの様にメールでお願いします』
毎日の様に繰り広げるこの会話。
アイツが普通の仕事を始めてからずっとだ。
68:対象、改札を通過。ここからは13577号が担当します。[saga]
2011/03/24(木) 15:38:41.30 ID:UJGlfbmY0
打ち止め『うん、気をつけてね。生命に危険が及ぶと判断した場合、避難経路Aから帰還して』
彼女達の様に学園都市に住んでいるミサカにはアイツが出かける度、後をつけさせている。
上位個体なのにミサカ達に危険を強いているこの現状がとてつもなく悔しい。
69:対象、頻繁に携帯を見ている模様。待ち受けは上位個体。[saga]
2011/03/24(木) 15:39:17.67 ID:UJGlfbmY0
打ち止め『わかった。…みんな頑張ってくれているのに悪いね』
10032号『そんな事言わないでください。
ミサカ達なんかと違って上位個体は寝る間も惜しんであんな奴のそばでニコニコしているじゃないですか。
精神的にも体力的にもミサカ達の何十倍も疲れているはずです。
70:対象、道路を横断中。転倒。金髪グラサンアロハによって救助。[saga]
2011/03/24(木) 15:39:49.18 ID:UJGlfbmY0
打ち止め『ミサカはいいの。
こんなの、あの子たちが実際に味わった苦しみと比べたら全然マシ。
…でも、夜に触ったら困るし休ませて貰うね』
夜は眠れない。
71:対象、会社に到着。尾行から喫茶店での偵察に切り替えます。[saga]
2011/03/24(木) 15:40:22.88 ID:UJGlfbmY0
打ち止め「……」
今は昼。この家には誰もいない。
黄泉川の家は数ヶ月前に出た。
今はアイツと二人暮らし。
72:対象、仕事中。紅茶が美味い。うわ、このチョコケーキ超美味い。[saga]
2011/03/24(木) 15:41:05.18 ID:UJGlfbmY0
打ち止め「……ただ、生きたかっただけ」
あんな殺人鬼なんか無理だと反対するミサカもたくさんいた。
私だって嫌だった。
でも、私達が頼れる人間なんてここには存在しない。
73:対象、休憩中かボーっとしている。あれ、スイッチ切れてね?[saga]
2011/03/24(木) 15:41:41.79 ID:UJGlfbmY0
打ち止め「でも、成功した」
彼が外部勢力か何かと戦って手や足を切断くらいすればめっけもんだと思ってたのに、まさか脳を損傷してくれるなんて。
そのまま放っておいてもよかったが、ミサカ達が欲しかったのは自分たちの後ろ盾と財源。動けないのならば意味がない。
だから自らの演算能力を使う事を提案した。冥土帰しにも良い顔をしていたからその案はあっさり通った。
74:対象、優男によって救助。目が会ったので避難経路Aから帰還。[saga]
2011/03/24(木) 15:42:39.01 ID:UJGlfbmY0
打ち止め「……いっそ殺してやろうとも思ったっけ」
でも出来なかった。あの能力は私の管理外。返り討ちにあう可能性の方が高かった。
だから私達はずっとアイツを憎みながらおびえる日々。
アイツに媚びを売って、恋人になるところまでは上り詰めた。
75: [saga]
2011/03/24(木) 15:43:45.23 ID:UJGlfbmY0
打ち止め「……そろそろ眠くなってきたな」
布団の中でボーッと今までのことを思い返すのが今の日課。
考える事はいつも同じなのだけれど。
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