過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.8
↓
1-
覧
板
20
967
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)
[sage saga]
2011/03/26(土) 12:45:34.24 ID:4VMu2sJ5o
ーーーーーーーーーーーー
車はそのままに、俺たちは徒歩である場所に向かった。
自動ドアをくぐった先では、大きな電子音をが鳴り響いていた。
「うわぁ」
ブリジットが感嘆の声を漏らす。
ここは、カラオケ、ボウリング、ゲームなどが一つの建物に入っている複合型のアミューズメント施設だ。
安い料金で色んな遊びが楽しめる場所であり、学生時代はよく利用していた。久しぶりに来たので、ゲームコーナーには見慣れない筐体がいろいろあった。
「あっ!メルルだ!」
ブリジットが反応したのは、クレーンゲームの筐体だ。中には、星くず☆うぃっちシリーズの登場キャラをデフォルメしたぬいぐるみが入っていた。
ここで一応説明しておく。
ウチの妹様もお気に入りだった「星くず☆うぃっちメルル」だが、今でもシリーズ展開がなされている。
女児向けアニメとして人気を博し、大きなお友達の後押しも受けて、今では人気コンテンツの仲間入りだ。初期シリーズは新たに作り直され、劇場版として公開もされた。
このクレーンゲームは、今では懐かしい初期キャラのぬいぐるみを景品としているようだ。
「へぇ。懐かしいな」
「そうですね。最近は新しいシリーズのキャラ商品ばかりなのに」
どうやらブリジットも、俺と同じく懐かしさを感じているらしい。いや、この娘にとっては、俺以上に思い入れがあるだろう。
メルルの公式コスプレ大会でアルファ・オメガのコスプレをしたことで、今では日本で仕事をしている。それは加奈子も同じだ。
今の自分も、加奈子との出会いも、全てはメルルがあったからこそだ。
俺は景品を凝視しているブリジットの隣に立ち、100円硬貨を投入した。
「マネージャーさん?」
「どれが欲しい?やっぱ、メルルとアルファ・オメガか?」
「えっ……と、その……」
「ほれ、遠慮すんな」
「は、はいっ!じゃあ、その2つで」
「あいよ」
ブリジットの要望も聞けたので、俺は狙いを定めて、クレーンを操作し始めた。
「あの、ありがとうございます」
「気にするな。俺が勝手にやっただけだ」
ブリジットはメルルとアルファ・オメガのぬいぐるみを大事そうに抱えながら、俺にお礼を言った。
1,000円使う前に2つとも取れたことは、俺の腕前からすればなかなかの戦果だろう。
目的も達成したので、今はクレーンゲームから離れ、目ぼしいものがないかゲームコーナーを散策中だ。
「ふふっ」
「どうかしたか?」
隣にくっついているブリジットが急に笑い出したので、俺は顔をそちらに向けた。
「マネージャーさんのしゃべり方、昔と変わらないなぁと思って」
「……気付いてたのか?」
「かなかなちゃんから聞きました」
これは失策だった。
確かに、加奈子に口止めを強要はしていないので、親しい間柄であるブリジットに話してしまってもおかしくはなかった。
なーんでそんなことも気付かなかったのかね、俺は。これ、下手するとあやせバレも有り得るよね?ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ……。
それだけは……それだけはなんとしても避けたい!だって俺の命がかかってるんだもん!
「でも、なんか納得です」
「へ?」
「声はいっしょだったし、雰囲気も似てましたから。もしかしたら……、とは思ってたんです」
「へ、へぇ。そうなんだ」
これには俺も笑うことしかできなかったよ。何にって?自分の迂闊さにだよ!
「加奈子が気付かなかったんだから、ブリジットも大丈夫だろ〜」なんて、愚かな考えに至ってしまってたんだからな。
そりゃそうだ。この娘とは、何度かあの姿で会ってるんだ。気付いてもおかしくないだろ……。
迂闊……圧倒的迂闊っ……!
過去の自分をブン殴りたい気分だぜ、はっはっはー!……はぁ。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/727.65 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.8 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1298976928/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice