50:松本晶[saga]
2011/03/05(土) 00:04:57.09 ID:NaU/bfWq0
[19:33]
「涼宮さん。そろそろお暇しませんと・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「涼宮さん?」
「・・・・あ、古泉君?」
「・・・・・・・・・・ハァ」
ラーマ王子のあまりの万能さに惹かれてラーマーヤナに熱中している涼宮さんに対して、古泉君は呆れ気味だった。
「幾ら長門さんが一人暮らしとはいえ、そろそろ僕たちの方が不味い時間になってきました。とりあえず、帰りましょう」
「うぅ〜、でもちょうど、意地悪なオバサンが出てきて話が盛り上がりそうなところなのよ」
涼宮さん。その後息子に諭されあっさり改心するのよ、そいつは。言わないけどね。
「貸してあげる」
「涼宮さん。長門さんもああ言ってますよぉ。今日は、帰りましょう?」
朝比奈先輩も加勢する。
「うーん、しょうがないわね。いまいち看病し切れた気はしないけど・・・・有希。ちゃんと養生しなさい。ビタミンミネラルタンパク質、炭水化物脂肪。みんなバランスよく摂るのよ!」
「そうする」
私の首肯に、涼宮さんは一本締めで応じた。
「じゃあ、SOS団特別読書週間、これにて閉会よ。立つ鳥後を濁さない精神で、帰りましょう!」
「-----------はい。では長門さん、そういうことで」
まず古泉君が挨拶をして、
「ちゃんと体を温かくしてくださいねぇ。今日も冷えそうですから」
朝比奈先輩も心配してくれた。
私は玄関まで三人を見送りに行く。
「・・・・ありがとう」
今日一日の万感を込めて言う。
「何言ってるのよ有希。団員の心配をするのも団長の勤め、ここで御礼を言われるようじゃあ、本末転倒だわ!」
私に力を与えるように、涼宮さんは力強く笑っていた。
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