35:第2話――香焼「絹旗……最愛(もあい)?」 絹旗「サイアイちゃんですっ!!」[saga]
2011/03/06(日) 05:11:40.22 ID:w1T0pmTu0
それから暫く無言が続いた。
ふと最愛が自分の携帯を取り出し、画面を見る。どうやらメールが入っていたようだ。
絹旗「あー……そろそろ行きますね。迎え来てたみたいです」スッ
香焼「あ、うん」スッ
笑顔で子猫と傘を自分に渡す。何処か寂しそうだった。
香焼「傘、持ってっていいよ。濡れるっす」
絹旗「濡れませんよ。私の能力です」クルクルッ
そういえば……始め見た時も濡れてなかったかも。
その場で一回転してみせる最愛。確かに衣服の表面上で水が弾いているようだった。
特殊能力者らしいし、きっと大気操作系か水力使いの能力なのだと思う。
絹旗「そんなとこです……ま、今日はありがとうございました。その子の事、超よろしくお願いしますね」スタッ・・・
ぬこ「みー」
香焼「最愛……」
絹旗「……バイバイ」ニコッ・・・
手を振り、公園の出口へ駆けていく『独り』の少女。これで、良いのかな……
香焼「良くない……よね」ハァ・・・
同情では無い。
ただ、己を救われないと勘違いしている子を捨て置く様な『教え』を、自分は受けた覚えはない。
香焼「最愛っ!」オーイ!
絹旗「……え」ピタッ
香焼「……また、会える?」ニコッ
絹旗「へ?」キョトン・・・
香焼「また会ってくれるかなって」
絹旗「な……っ」///
目を丸くし、口をあんぐり開け硬直する最愛。そんなに驚く事だったのだろうか。
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