3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/06(日) 00:54:18.95 ID:UJglJRMW0
 巴マミが教室を覗くと、中には誰もいなかった。 
  
 (あれ……?教室が空っぽだ。移動教室かしら……?でもあの子の机は畳んだままになってるし、やっぱり今日も……) 
  
 「うちのクラスになんか用?」 
  
  突然後ろから声をかけられてマミが振り向くと、気の強そうな女生徒が立っていた。 
  
 「あんた、確かとなりのクラスの……巴さんっていったっけ」 
  
 「ええ、そうよ。私は巴マミ。このクラスの青梅さんに借りていたノートを返しにきたんだけれど……お休みみたいね」 
  
 「へえ、あんたあいつの友達なんだ」 
  
  女生徒はそういうと意地悪そうにマミの顔を見た。 
  
 (何なの、この子。人の顔をジロジロと……感じ悪いわね) 
  
 「あいつなら当分こないってさ。何かややこしい病気で入院してるらしいから」 
  
 「入院……?」 
  
 「なに?友達なのに知らないの」 
  
  それだけ言って教室に入ろうとする女生徒をマミは呼び止めた。 
  
 「待って。入院って、どういうこと?」 
  
 「知らないよ。他の人に聞けば」 
  
 「そういえばこの教室、あなたの他に誰もいないみたいだけれど……」 
  
 「みんな屋上。あたしは血とかそういうの、苦手だから」 
  
 「屋上?」 
  
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