57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/06/28(火) 00:46:34.17 ID:7hte62mY0
「あ、巴さん」
期末試験最終日。エントランスに向かうために保健室の前を通り過ぎようとしていたマミは、中から出てきた誰かにそう呼び止められた。
「今、帰り?」
「あら……久しぶりね」
1年生のときに同じクラスにいた女生徒だった。
そう仲がよかったわけではないが、今でも会えば立ち話くらいはする。
「どうしたの?体の具合でも悪かったの?」
マミがそう尋ねると、女生徒は保健室の奥を顎で指し示しながら言った。
「ううん。私じゃなくて、彼女がちょっとね。保健委員だから、私」
何気なく奥のベッドで横になっている生徒を見たマミは、それが先日あきにノートを返しに行ったときに話をした少女であることに気づいた。
「……?あの子……」
「なに?巴さんも、あの子の知り合い?」
「あ、ううん。そういうわけじゃ、ないんだけれど……。」
マミは、ひょっとしたら何か糸口が掴めるかも知れないと思い、切り出してみた。
「ねえ、ちょっと歩きながら話さない?保健室の前で立ち話するのもどうかと思うし」
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