過去ログ - 死んじゃわない彼女と夢見がちな僕等
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45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/11(金) 22:48:04.09 ID:fOSAYmcr0
「うぅっ……」
「寒いな……」
そとに出た瞬間に襲い来る、冷たい風に顔をしかめながらも二人は歩き出した。
そして店から少し離れたところで女の子が手に持ったマフラーを差し出す。
「これ、ありがとうね」
「あぁ……」
男はそれを受け取ると、来るときと同じように女の子の首にマフラーを巻いた。
「あぅ……?」
されるがままだった女の子が疑問の声をあげると男は、はははと笑い
「いいよ、貸してやる。また今度返してくれればいいからさ」
「でも……」と女の子、それでも男は笑いながら「いいんだって、こんな寒いとあんたは凍死しそうだしな」と言った。
「……ありがとう。ふふっ」
その言葉を聞いて、女の子はにっこりと微笑んだ。
男は照れたように頬をかくと
「あとさ、送っていこうか? もう薄暗いし、さ」と訪ねる。
しかし女の子は「いや、大丈夫だよ」と断り「わたしの家、ここから結構近いんだ」と付け足した。
「……そっか」
男はじゃあ、大丈夫だな。と呟き
「また明日な。黒木」と言って微笑む。
「うん、また明日。ばいばい高峰くん」女の子も笑顔で返した。
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