過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/01(金) 06:36:08.20 ID:S6DZze8vP

「動いたっ!」

とある輸送機の中で、ディスプレイと睨めっこしていた少女から、思わず声が出た

モニターしていたのは、わざわざ追いかけてきた目的の男の動きである

ずっと地下の一室で止まっていた点が、遂に動き出したのだ

あまりにも動きが無かった為に、彼が本当にそこにいるのか疑問に思っていた時だった

それこそ、後5分もしない内に自分は予定の降下地点に着くのだ。間違っていたら無駄足もいいところである

どうやらこの機体は場所を指定すれば、そこへ自動的に着陸できるらしい

ならば、自らはパラシュートで降下した方が早い

そして、事が終わった後に、彼と共に帰る手段として、指定位置に着地させておいたこの機体に乗ればいい

彼女は当然のこととして、帰ることを考えていた

しかし、見ていたモニターに異常が発生する。急に画面から上条を示す光点が消えたのだ

御坂「ちょろっーとぉ? こんな時に。しっかりしてよ」

言いながら、降下用のパラシュートを背負ったまま、彼女は入力装置を叩く

理由は簡単に分かった

御坂「うわこれ、ジャミングじゃない。 ってことは、バレたか」

言うな否や、ディスプレイには回線切断という字と、残念そうな顔を浮かべるコミカルなカエルのイメージが現れた

これでは、動きだした彼が、何の目的でどこへ動いているのかが分からない

御坂「だけど、ジャミングするのが遅くて助かった。この場所の情報は全部、この端末に写してある。いけるわよ、美琴」

彼があの場所にいることは間違いない。彼女に行かないという選択肢は無かった

彼女は、計画を変えずそのまま機体後部のハッチへ向かっていく

最後に、彼女は自分と彼が共に帰ることを考えた。妄想の彼は、いつも通りの少し困ったような笑顔を浮かべている

彼女は今から行くその場所が、爆撃の指定先になっていることなど知らない

そのまま彼女は、ボストンの空にその身を投じた


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