過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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147:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/13(水) 01:27:26.40 ID:FZ3GAiZ0P
「……ぐぉっ?!」

瓦礫によって生じた砂煙が時折舞うニューヨークの一角

兆弾した銃弾が"蓮の杖"と言う名前の霊装に当り、その衝撃が撃った本人の握っていたアサルトライフルに転移する

当然、そうなればアサルトライフルは握られていた手から弾かれ、地面に落ちる

脅威武器が失われた所で、ローブを着たシスター達が姿をぬっと現す。その中の一人の背負っていた木製の車輪が破裂し、アメリカ兵の体を弾き飛ばした

現れたシスターの群に対して、兵の残りは2人

「……ひっ、ひいいいぃ!!」

声を出して逃げ出した。元々、守る為に集まった部隊の存在を気付いていたのにも関わらず、自分達の保身のために少数で身を隠すように動いていた生き残りのアメリカ兵たちである

その様をみて、一番最初に"蓮の杖"を用いて突撃銃を叩き落とした少女はフゥ、と溜息を吐く

「人間なんつーのは、所詮こんなもんですよね」

その視界で、背を向けて逃げていた二人の体が急に崩れ落ちる

理由は単純、足元に張られた紐に足を取られたから

息を吐いたシスターの前に立った、負けない位小柄のシスターの手に硬貨袋があり、その口紐がスルル、と男たちの足元から帰って来ていた

転倒、というタイムラグは決定的で、最初は10人を超えていたアメリカ兵のちょっとした集団は全て残らず、意識を失った

彼らの得物を無力化し、意識を奪ったシスターの集団は、一斉に近場の壁にもたれかかった

今回は正直どうしようもない連中が相手だったために圧勝だったが、今までがずっとそうだったわけではない

防御術式を込められたローブが避け柔肌を露出させている者、銃弾を受け血を流す者、ここまでで死んでしまった者

戦闘をしながらでは回復が間に合わないのだ

彼女が天を見上げると、少なくとも自分たちの敵ではない、ローマ正教部隊の強力な存在であった使役天使の数が大きく減っている

(ご自慢の天使も、あのざまですか、ローマ正教)

旗色が、悪い。そもそもここはアメリカだ。局所的な視点以外でも、地の利はアメリカ軍にある

「こいつは、潮時ってヤツでしょうね……」

逃げ惑う市民は無視し、本来の"陽動"と言う目的のみを達成する為に活動していた、イギリス・魔術師勢力

アメリカ軍の兵士たちだけを無能力化するか、引き付けているだけが本来の目的である。それだけなら、"負け組"による撹乱工作とNY襲撃という事実だけで十分なのだ

本気でNYを襲い、殲滅戦をする必要性などまるでない



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