過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/19(火) 11:35:40.13 ID:lQtguuolP
「戦況が芳しくないようですな、教皇聖下」

バチカンの宮殿をせわしなく歩きまわる新教皇ペトロ・ヨグディスは、廊下で後ろから話しかけられた

足を止め振り返る。するとそこには数人の枢機卿の姿があった

彼らはいわば、共犯者。先代のマタイを亡き者にし、ペトロが新教皇となる為の計画に参加していた者たちだ

「……何が言いたい」

「いいえ、別に。我々が聖下を選出した以上、我々は聖下に従うまで」

「それでは。ご健闘を、文字通り祈って参ります」

ペトロの脇を、枢機卿達は通りすぎ、聖堂の方へ向かった

警告だろう

新教皇はそう思った。彼らは少し前の自分と同じだ

隙あらば、自分が教皇となる。今の教皇が邪魔な理由は、指導力不足であったり、方針が違ったりと様々だ

ペトロがそれら自我の強い枢機卿達を纏めて新教皇となれたのは、"終末"におけるマタイの指導力不足・方針の誤りをことさらにアピールしたというのもある

枢機卿としてはペトロはかなり力を持っている部類に入る。しかし、他に力を持っている人間は居る

このまま成果が上がらないならば、次はお前だ

そう言う類の警告だった

(言われなくとも分かっている。分かっているのだ)

彼が急進的強硬路線を採っているのは、その事への焦りもある。自らが教皇に足る結果を出さなくてはならない

焦り。それは結局、冷静な思考を失いつつあると言っても過言ではない精神状況

自らの腹心達を使って、まだ有力枢機卿達との関係は良好な状況を保っている。だが、いつまで保てるか

バン、と彼は扉を強く押し開けた

「まだミカエルの制御は出来ないのか!!」


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