過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/28(木) 09:21:36.53 ID:+nFCoQzZP
「どうだ、やり難いか?」

手前の男達に尋ねると、その答えはNOだった

「所詮は、同じ十字教だったということです。少々様式や用法の体系がローマとロシアで異なっていたところで、対応できない訳ではない」

フィアンマが約束したように、彼らはローマ様式の装備を全てロシア製のものに取り換えて、完全な形を得た天使の軍勢と戦っている

戦線がモスクワ手前100キロの地点から全く動いていないことから、見た目は5分と5分に見えるが、それは違う

フィアンマが戦場となっている平原に農地が所々混じっている場所に着いた時には火蓋はとっくに切られていて、ロシアの魔術師たちを後衛として、少数精鋭のフィアンマ部隊が飛び交っていた

精鋭部隊は死を恐れない大胆な特攻を繰り返し、ローマの使役天使を巻き込むことで戦線を維持している。だが、結果として誰も死んでいない

それは、彼ら自身の生前の経験と復活者の基本的な性能、加えてフィアンマによる強化もある。そしてロシアとの統一様式を用いることで、回復魔術の親和性を高めていることも挙げられる

フィアンマが話しかけたのは、丁度ロシアの魔術衛生兵達によって治癒を終えた復活者だ

老若男女の面子だが、それらの動きは年齢性差を感じさせるものではない

フィアンマ「そうか。ま、相手の魔術を理解することは魔術師同士の戦いの基礎だからな。ロシアの霊装を用いるのは、その延長線上のようなものだ。お前たちレベルが対応できない訳が無い」

「加えて、あの天使達の使役術式についてですが、私も含めて、ここにいる復活者は関与していた者が多い。だから弱点を知っている、という程ではないですが、使役術式の穴を突けば僅かながらだが相手の行動を抑制出来る」

「そのタイミングを突けば、今の私達でも撃破に障害はないってことですな」

フィアンマ「ロシアにとっては、心強い事この上ない台詞だろうな。だが、自分たちが積み上げてきた術式の成果を、自分で撃破するのは気の良いものでないだろう?」

「それを言うのは卑怯というものだ。そうさせているのは、フィアンマ、あなたなのだから」

フィアンマ「俺様という存在が生まれてしまったことを怨むんだな。ついでに、携わった者としてのお前達に質問をする。この天使達は予定通りの成果か?」

「そうですなぁ。ようやく規定通りの出力、と言えるでしょう」

フィアンマ「ようやく?」

「こいつは第二波であって、第一波はこれよりも弱いものだったらしいんでね」

「第二波でようやく予定の水準です。なぜ第一波を出し惜しみしたのでしょうか。疑問です」

口々に、彼らは疑問を述べた。中には、今のローマの水準が低すぎるんじゃないのか、などという"最近の若者は駄目だ"という良く有る意見も出てくる

この場において、彼らは戦力であり。ロシアとしては直ぐにでも前線へ出て貰いたいと思う所ではある


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