過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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255:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/05/07(土) 04:03:01.10 ID:sNwVsL2yP
五和の方へ向かっていた天草式の面々の意識が、突然の音と飛ばされた教皇代理の方へ自然と向かう

その最悪な光景に、五和の傍に居た天草式のメンバーは言葉が無かった

「斎字!!」

その沈黙を破って、女が反射的に建宮の方へ向かう

殆ど建物の壁に埋め込まれたと言えそうな男が、その声に反応したのか、崩れ落ちるようにして女の前で立った

頭から血が垂れるが、彼の目は閉じられない

対聖人用の想定がされていない、ただの金属の剣ならば、彼の髄とともに折れていただろう

だが、折れては居ない。彼も剣も

金属製には思えないその真っ白な剣身は、痙攣を起こした腕に震えられながらも握られてある

近づいていた対馬を剣を握っていない腕で誘い、自らの背に誘導する。正面にも、女

その眼には、血涙があった。頭血と交じり合ったものだ

これでは、同じではないか。五和という仲間を危険な状態に追い込ませ、そして自らもギリギリの状況

ここで自分が倒れたら、同じだ。ロンドンで女教皇と対峙した時と

何の為に、ここに自分は居る? どうして、今こんな状態にある?

勿論、女教皇を取り戻す為だ。勿論、この強大な聖人の力によるものだ

明らかに、前よりも禍々しい姿へ変貌しているが、目的の人物は目の前。その事実は変化していない

その人物が最悪の想定どおりに敵対していると言うのなら、そして、明らかに自分の逃げ場が無いのなら

戦うしかないじゃないか。勝てる見込みなんてこれぽっちも無いが、その行為によって何か変わるかもしれないなら

自分の背後には対馬が居る。そして、ここまで着いて来た仲間がそばに在る

あの時と同じように、彼は剣を向け、そして倒れなかった


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