過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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473:安定してて良いと言われた次に早速遅れたでござる[saga sage]
2011/06/09(木) 21:23:42.15 ID:ngFbEDN1P
虹色。その表現が意味しているのは、単純に色を識別できないから

人間が視認可能な色というものは決まっている。その範囲外のものは見えない

しかし、それは見えないだけであって、無いと言う訳ではない

上条たちがそれを見て、善いものだと理解できたのは、または壊す事に抵抗を持ったのは、まさにその見えない部分の作用だった

"終末"によって再生可能な人間は"復活者"となり、天国または地獄での生活が待っている

ステイル「だが、所詮その素体は人間だ」

ちょっとした地方の蹴球場並みのサイズをしている、"繭"の土台の部分

その中は、噴き出す"虹"とは対照的に、ただの白い繭の壁と床に覆われた空間だった

もしかすると、無色透明な気体と成っている未元物質が充満しているのかもしれないが

ステイル「この世の何よりも辛いレベルの苦痛をずっと味わい続けて、天使並みの力を持つ"復活者"が黙っていると思うか?」

ステイル「もちろん、NOだろう。俺様だってそんなものは御免だ」

ステイル(……では、…地獄に、なにか、仕組み、が……ある、ということ…か)

ステイル「その通り。そしてその仕組みの種明かしをすれば、あの虹と同じ体系だろうな」

彼の眼は"繭"の天井の"虹"を生みだしている亀裂を見た

ステイル「アイツが出している"虹"は、言ってしまえば巨大な精神干渉術式の媒介だ。しかも、これは予測だが、光の瞬きに科学的な催眠の要素も有るのだろう」

ステイル「その働きは超能力とやらの領域でもない。もしそんな"天の力"をそのまま扱うような方法ならば、俺様が強引に使っているこの体やお前の意思に対して、"既存の救世主の消去"に拒否反応を示さないようにできるからな」

ステイル「流石の俺様も、科学の方はわからない。だが、このまま虹の拡大を放置するのは不味い」

ステイル(……なぜ、だ、い?)

ステイル「この虹が干渉してくれば、本来は神の能力である"復活の術式"の正統性が失われてしまう。そうなると、お前のように炎の要素の強い存在でも無い限り、"復活者"達が俺様のコントロールから外れてしまう」

ステイル(流石の……君、でも…裏切は怖い、のか)

ステイル「別に、今すぐに"復活者"達が全員俺様の敵になったところで、全員を滅させることは難しくない。だが、それは間違いなく手間だ。この後の"ベツレヘム"の制御も面倒になる」

ステイル「だから、あの"虹"をとっとと止めたいのが実情だ」

言葉を置いて、彼の体を取り巻く炎が勢いを増した。同時に両肩から生えていた炎の腕も大きくなり、優にステイルの体の10倍近くになる

天井を構成する"繭"まで、具体的には裂け目まで届くにはもう少し

ステイル「すまない、ステイル。少々お前の体を酷使させてもらう。魂まで焼き切られないよう、耐えてくれよな?」


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