過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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875:>>874 遅れてすまなかった。そして俺も眠い[saga sage]
2011/09/22(木) 04:55:19.84 ID:XtBQm+XVP
"争いの場合、怒りを感ずるや否や、我々は真理の為ではなく、怒りの為に争う"

イギリスの思想家は言った。ともすれば、そうなるかもしれない

しかし、まだ怒りは全面に現れてはいない。話し合いで解決できるギリギリのラインである、と

少なくとも騎士団長は集団と集団で睨み合う人々の姿を見て、そう思った

「……ふぅ」

と、息を吐いたのは上条刀夜

彼の溜息も、外で自らの周りを敵として取り囲む人々の視線を受けてのものだろう

団長「まさに一触即発といえる状態だ。まさか、数時間でこうもなるとは」

刀夜「明確な指導者の居ない群れというものは、得てしてこういうものさ。どこにもお互いの理解なんて感じられない。彼らにとっても私達にとっても、運のないことだったんだよ」

団長「お互いがお互いを、一体どういう内容で罵っているのかすら分かっていないのだからな。理解のりの字もない」

刀夜「それでも、必ずしも自分たちの事を良く言っていないのが分かるのは、今では不幸の種になってしまいそうだ」

団長「ならば、私達だけでも意思疎通出来るのは幸福だったということだな」

刀夜「……そうだね」

案内されたネオ・ロシア様式施設のメインエントランスをくぐっての会話。歴史を感じる施設だが、教会関係と言うよりは役所関係と言えそうだ

その扉の外側では部下の騎士や米兵達が、少し広い広場のような場所で、息の荒くなったモスクワの民衆に囲まれている

流石に完全武装した騎士や兵を襲う事は無いだろうが、民衆の中に魔術師や武器をもっている人間が居ないとも限らない

いざ何かが起きた場合、外の彼らの、周りを敵に囲まれている状況は非常に危険なことに繋がるだろう

最も、それを言うならあまり好意的でない組織の施設内に護衛も付けずにいる彼ら二人の方が、余程危険ではあるが

「では、こちらでお待ち下さい」

彼らが通されたのは、一般的な応接室だった

最初から椅子の正面の机の上に2つの紅茶が置かれていて、それが彼らが待たされるであろうと予感させる

案内してくれた女性が部屋を後にすると、部屋にはもう彼らだけとなった

仕方が無い。アポ無しでしかも威圧的な軍事力を微妙にチラつかせた強引なやり方なのだから、向こうもそれ相応の準備が必要だろう



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