過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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983:ジェリドはZの主人公。異論は認めん[saga sage]
2011/11/06(日) 03:11:54.98 ID:dQEA5iJzP
さて、彼の目的は何だったか

神の破壊。すなわち自壊、自滅である

神という制御装置、ルールの破壊。それは、この世界の人間という、モルモット達の本能的な総意だったのかもしれない

その苦痛を一身に背負った存在から聞えたのは、大き過ぎる悲鳴だった

う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

「ぐ」なのか「ぶ」なのか「づ」なのか、「が」なのか「だ」なのか「ば」なのか、子音の音は分からない。母音の、とても快楽を得ているようには聞こえない、音

彼をこうしたのは、死んで"幻想殺し"として純化した上条当麻、"相対するもの"の接近

その相補性・相互干渉性が、彼の変化を急速に促進させた

しかし、彼を包むのは、理不尽から全てを守ろうとした、垣根提督のような優しい繭では無い

膿んで腐り果てたような巨大な右腕が、聖堂から、聖堂だったものから、まず生えた

どこから生えたのか、と問われれば、分かりはしない。次から次へと腕以外の部分が急速に、蛇がのたうつように生まれて、彼を取り込んで巨大な数百メートル以上の人間の体のような形を作り上げていくのは、直ぐだった

それだけではない

その巨体に見合う、かえしのついた槍のようなものが生まれ、それを生まれたばかりの朽ちた体が握り、自らの体を貫き

その巨体に見合う、巨大な鋸が生まれ、自らの首に押し当てて、引きちぎらんと動かし

その巨体を覆うに見合う、巨大な雲が空に浮かび、雷の雨を降らし

その巨体を覆うに見合う、大きな大きな火の玉が、彼を執拗に砕く

何度、千切れた肉が、変色しきっている血が、飛び出した目玉が、剥がれた爪が、砕けた骨が、当りに撒き散っても、それ本体は全くに死滅しない

なぜなら、彼はまだまだ神への変態過程

彼の思いが達されるのは、完全に神となった後の事だろう。それが何なのか、彼が何時満足するのか分からないが

だが、それで彼が無事だったとしても、撒き散らされた血肉は死を続ける。触れる周りを巻き込んで

深い黄や緑に変色している血は、現存する何よりも程度の酷い超酸能を持ち、紫というより黒に近い肉は、ほんの僅かな刺激を受けることでも爆散と破壊を繰り返す

まだ神では無いとは言え、それは間違いなく、人々がフィアンマに期待した救いの類などでは無かった

そして生き残った人々にとって、死という救いなど、受け入れられるものではない

生き残った彼らはその対極なのだから。だからこそ、食料を奪い奪われ激怒しているのだから

そんな細やかな思いなど、しかし、お構いなしである

最早彼は、ただの破壊神でしか無いのだから


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