3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/07(月) 19:15:12.69 ID:/pwNr4Li0
0/現在(2008年・2月11日)
唯「―――うぇっくしゅ!! …………う゛ぅ、ざびゅい」
冬の風に当てられ、口に出してみたところで肌を刺す冷気が緩むことはない。
厚手のコートにマフラー、手袋までつけているというのに、本当にそれが機能しているか疑いそうになる。
―――――寒いのは苦手だ。
寂しいのは、と言い換えても良いかもしれない。
孤独に身を震わせていると泣きたくなるし、ぬるま湯のような人の温もりに触れていたいと思う。
………矛盾している。
ならば、何故わざわざ防寒に気を使ってまで外を出歩いているのだろう。
――――街頭の少ない河川敷は薄暗く、とても静かだ。
聞こえてくるのは葉擦れの音と、川のせせらぎ。それから、どこか遠くで打たれたクラクションくらい。
区画整理されていない、打ちっぱなしのコンクリートの歩道をなぞり、夜を渡っていく。
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