過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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746:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/28(土) 02:34:38.31 ID:2nJkUX9vo

誘惑に負けず、挫折に負けず、失敗に負けず、目の前にそびえる壁を乗り越えるためにありとあらゆる手段を取れ。
その過程で築かれるのが決して折れたりしない強固な唯一無二の『自分だけの現実』。

挫折なき強者などいない。
全ての強者が最初から強かったわけでもない。
その強さには必ず、強さを裏打ちするだけの理由がある。

「……統計学的に見ると思春期、君らの年頃くらいの子が一番能力の変動が大きいんだ。
 環境の変化、心身のアンバランスな成長、友人関係、そして恋愛……。
 『自分だけの現実』に影響を与えるものはいくらでもある。良くも悪くもな」

能力に限ったことではない。
多感なこの時期に何をし、何を学び、何を得たのか。
それがその後の人生を左右することなど、誰だって分かっている。

ひたすらに自らを鍛えるのか。
モラトリアムとして遊び呆けるのか。
どちらにも得るものはあり、その代償として失うものもある。

"大人"の言うことが全て正しいとは言わない。"子供"の言うことがすべて間違っているとも言わない。
本当に自分に必要なものは自分で選び、つかみとらなければならない。

無茶をしても周りが許してくれるのは今くらいだ。どうせなら、一途にひたすら突っ走ってみるのも一興。
結果派手に転んだとして、その膝の傷は教訓になる。今度は転ばぬように、気をつけて走り出せばいい。

木山のそんな含蓄を含む言葉に、四人はそれぞれ押し黙る。

「……おっと、もうこんな時間か。柄にもなく、長々としゃべってしまったな。
 私はそろそろ失礼するよ。今日は楽しかった」

木山はそう言って席を立つ。
彼女が立ち去った後も、四人はそれぞれ考え事をしていた。



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