過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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856:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/06/12(日) 01:13:31.07 ID:Sj9M+n8No

12月5日。
常盤台中学において受験生向けのオープンキャンパスが開かれる日だ。

能力開発に力を入れると共に、『義務教育終了までに世界に通用する人材へと育て上げる』ことを標榜する常盤台中学は、その定員数に対し志望者数がとてつもなく多い。
常盤台中学ではとてもオープンキャンパスなど行えず、数万人規模を収容できる第三学区内の大きなコンサートホールで行われているのはそのため。
オープンキャンパスと言っても一端覧祭の期間中校舎は一般開放されており、今日はもっぱら受験のシステムや校風の説明などがメインだ。

美琴は舞台の袖からそーっと会場内を覗き、顔をさっと青褪めさせながら引っ込め、そのまま割り当てられた控室まで逃げてしまう。

「無理無理無理、絶対、ぜぇーったいに無理ーー!?」

がたがたと肩を震わせながら、壁に沿ってずりずりとへたり込んでしまう。
美琴がこの会場にいるのには訳がある。
オープンキャンパスで学校代表の模範生として、聴衆の前でバイオリンを披露することになっているのだ。

だが、こんな人数の前で演奏したことなどない。
盛夏祭で演奏した時は約200人の前だったが、今回はざっとその100倍はいるのだ。
ヘマをすればそれは自分だけでなく、学校の名誉すらも傷つけてしまう。
その道のプロならばともかく、こんな状況で足がすくまぬ人間などいるはずがない。



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