過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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863:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/06/12(日) 01:19:59.90 ID:Sj9M+n8No

かつん、かつんと松葉杖の音を響かせ、上条は病棟の廊下を行く。
一応杖がなくても歩けるようにはなったのだが、体力も落ちてるだろうし一応持っておけとの医者のご達しである。
正直に言えば邪魔なことこの上ない。

そんな彼が何故廊下を歩いているかと言えば、ロビーの自販機でジュースを買うためである。
美琴にお使いを頼んだ以上、礼代わりにジュースでも、と思ったのだ。
そういうわけで彼は杖をつき、エレベーターを使い一階のロビーへと降りて行く。
ちなみに彼の病室から見てエレベーターとは逆方向にある、すぐそばの角を曲がったところに自販機があったりするのだが、彼は不幸にもそのことを知らない。


「御坂って、何のジュースが好きなんだろうなぁ」

自販機の前で、上条は悩む。
彼女が見舞いに来てくれた時は、大体はケーキなどのお土産付きなので彼女が紅茶を入れてくれることが多い。
だから美琴がジュースを飲んでいるところはほとんど見たことがない。

加えて、この病院の自販機は「患者を退院させる気がねぇんじゃねーのか!?」と疑いたくなるほどゲテモノ類が多い。
黒マムシココアなんてどの層に需要があるのだろう。
悩んだ挙句、ヤシの実サイダーなど無難そうなものをいくつか選んだ。

飲み物を抱え、さあ病室に戻ろうかとした時に、

「あ、あの、こんにちは……とミサカは伏し目がちにあいさつをします」

「ん? あぁ、ええと……」

「ミ、ミサカの検体番号は19090号です……とミサカはあなたに識別を促します」

美琴の制服姿とは全く異なる私服姿の19090号に話しかけられた。



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