過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」2
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108: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/20(日) 18:43:18.27 ID:2XuDSNck0
「で、未だにあの馬鹿は夜遊びばっかしてやがンのかァ…?」
嘆息して呟く声に、打ち止めは微かな苛立ちを覚える。
昔の一方通行であれば、生きてさえいれば後は好きにしろと、吐き捨てていただろうが、ある時期から、責任感を持ち始め、更に想が生まれると、父性まで発揮するようになった。
元々、一方通行に『父親』など求めていない打ち止めや番外個体にはこの変化 ――― 周囲は成長といい、大人になったと喜ぶもの――― が酷く癇に障るようになった。
「だとしても、あの子もミサカもそこまで子供扱いされるいわれはないんだけど?」
「ハッ、テメェでテメェの事をガキじゃねェって言ってる間はガキなンだよ、クソガキ共」
「むぅ……何それムカつく」
涼しげな一方通行の横顔を小憎らしく思う。
完全な子供扱い。それもあるが、打ち止めを面白く無いと思わせる理由がもう一つある。
それは、彼が自分達ばかりに、健全な交際を求めることだ。
(自分の事は棚に上げちゃってさ……ミサカ知ってるんだから)
◇
「少し遅れちまったか?」
車を停めて、一方通行が呟く。
レンガ造りの、随分と意匠をこらしたデザインの建物。これが保育園というのだから、信じられない。
一方通行が車から降りるのに気付いて慌てて打ち止めも降りる。
別に自分は降りる必要は無い。迎えは彼だけで十分であるし、それだけであの少女は喜ぶだろうから。
しかし、打ち止めは一方通行に聞かれる前に車から降りる。
杖を突いて、園内へと足を踏み入れる一方通行に置いてかれまいと、裾を思わず掴む。
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