過去ログ - 上条「み、御坂さ〜ん」美琴「触んないでよ。」
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10: ◆jPpg5.obl6[sage]
2011/03/13(日) 23:50:02.27 ID:tbmAzIEAO

「…ごめん。俺のせいだと思う。」

好きな子が、自分のせいで悲しんでるのは間違いない。
そんなことにも気づけない自分が情けないと上条は思った。

「お前にそんな顔してほしくない。させたくないんだ。だから、…気づけない俺ほんとにバカだと思うし、無神経なこと言ってるかもしれないけど……でも、美琴が苦しんでいるわけを教えてほしい。」


「…。」


――――困らせてるのは分かってる。



「……っ…な、いのよ…」

「え、」

上条の表情をうかがうように美琴が小さく顔をあげた。

上条もまた、美琴の表情から気持ちを探ろうと真っ直ぐに見つめる。



―――べつにコイツが悪いわけじゃない。

そうじゃないの、


「私だって…、ッなんで…こんな、ヒクっ‥気持ちになってるのか……グス…わからないの‥…―」

ひくっと喉を鳴らして、美琴は上条の制服の襟元に視線を落とした。
上条の心配そうな顔は、美琴には自分のせいで困らせてしまっているようにしか思えなかった。
これ以上、言葉を紡いでも、何も言わず黙っていても、上条にとっては面倒な状況に変わりないだろう。

―…言ったら、嫌われるんじゃないか。そう思うと、美琴は怖くなってしまった。



続く言葉は出ない。






「美琴…?」

次の言葉を急かすのではなく、ゆっくりとした優しい低い響きが美琴の鼓膜を揺らす。
心にある引っかかりが少し緩んで外れそうな、そんな気持ちになった。





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