104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage saga]
2011/03/22(火) 05:35:28.79 ID:A0O8EXjso
美女「あはははははは!!! これが変異種のパワー!! あんた達人間の時代は終わったんだよぉ!!」
ビルの壁や天井、床を大きくえぐり、破壊しながら髪の怪物はタックマンに攻撃を繰り返す。
スピードは無くタックマンに攻撃を当てることはできないが、攻撃力が違いすぎる。
それだけではない。この姿には全く攻撃する隙が無い。全身を何十にも鋼鉄の髪に守られているのだ。
タックマンは爆薬を投げつける。これならば髪の鎧に穴をあけられるかもしれない。動きの鈍い髪の怪物はそれを避けることができず、まともに爆発を喰らう。
美女「そんなもん、効かないねぇ」
確かに、髪の鎧には穴が開いていた。が、それは一瞬のことだった。すぐに髪が再生し、体を覆う。
タックマン「くっ……」
美女「おとなしく死ね!!」
タックマンの武器の攻撃力ではこの装甲を打ち抜き、中の美女にまで攻撃を届かせることはできない。
T-ポッドさえあればそれも可能だったろうが、一回からここまで呼び出すことはできない。自動操縦では階段全てを上るほど精密には動かせない。
その時、エレベーターの扉に開いた穴が目に入った。先ほど突入時にあけたものだ。
タックマン「……」
美女「防戦一方ねぇ、もう万策尽きたのかい!?」
タックマン「……」
タックマンは立ち止まった。構えをとき、無防備だ。
美女「はっ、ついにあきらめたか……死にな、これがとっておきの技……」
美女は装甲の髪を全て前面に集中し、巨大なドリルを形作り、高速回転させる。
美女「これで終わりよぉおおおおおおお!!!!」
タックマン「……っ!」
タックマンが後ろに飛んだ。後ろには、エレベーターの扉。爆薬であけた大穴の向こうにタックマンは後退していた。
美女「逃がすかぁ!!」
かまわずドリルでエレベーターの扉を削り、穴を広げて中に突進する。エレベーターの内部には逃げ場が無い。
この中でタックマンはミンチになって死ぬことになる。
タックマン「……下を見るべきだったな」
美女「……えっ?」
気付いたころには、美女は落下していた。
タックマンはエレベーターの中に確かに立っていた、が、それはそう見えるだけだったのだ。
タックマンはワイヤーで床のない場所に立ったように見せかけ、美女を誘い出した。
美女「ちくしょおおおおおおおおおおおおお!!!」
美女は叫びながらなすすべもなく落下していった。
タックマン「……」
あの美女は落下して、生きているか、死んでいるかはわからない。
だが、今はそれを考えている暇はなかった。
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