12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 04:19:16.37 ID:LjwDMhJO0
日本 喫茶店
澪「久しぶりだね、鈴木さん」
純「雑誌の人が取材に来るって聞いて、断ろうとしたら、澪先輩だなんて、びっくりしました!」
澪「別に敬語なんて使わなくて言いよ。もう、先輩じゃないし、むしろ、取材している側の私が敬語で話すべきかな」
純「そんな、澪先輩は今でも私の目標なんですから!」
澪「私は、そんな人間じゃない……」
純「澪先輩……。あの、すみません、先に質問していいですか?」
澪「ん、いいよ」
純「ベース、今はやってるんですか?」
澪「いや。もうしばらく触ってないよ」
純「そうですか……」
澪「ごめん」
純「いいんです。ムギ先輩がいなくなって、みんな……」
澪「昔の話はよそう」
純「……すみません」
澪「さて、これからはお仕事の時間だ。まず何か頼もう。私のおごりだよ」
純「は、はい! じゃあ、私はミルクティーで」
澪「私はストレートティーにしよう」
しばらくして、注文した品が運ばれてきた。澪はそれを一口すすると「まずい」とだけ小声言って、純のほうを向いた。
澪「ごめんね、あんまり良いお店とか知らなくてさ」
純「いえ、いいんです。こうして澪先輩と会えただけで私、うれしいですから」
澪「そう……。あ、ごめん、取材、いいかな」
純「はい。どんとこいです」
澪(どんとこいです、か……)
久々に、昔の知り合いに会った。ベース、紅茶。それに……ムギ。彼女を思い出すものがたくさんある。
思い出したくない過去が、嫌でも這い出してくる。頭の底から、今の自分を削り取るように。
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