123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府)[sage saga]
2011/03/24(木) 05:55:28.71 ID:R5eHM0g7o
幸せな世界
律「おい、みんな起きろー」
唯「ふぇ……?」
澪「んっ、私、寝てたのか……?」
梓「うにゃ……私、一体」
律「お前らなー、部活中に居眠りするなよなー」
唯「そっか、えへへ、ごめんね律っちゃんー」
澪「なんだか、疲れてたみたいだ」
梓「す、すみません律先輩」
律「まあ、まだムギも来てないからいいけど」
唯「そうだ、ムギちゃんは?」
律「大切な用事があって、遅れるってさ」
唯「そっかあ、じゃあ今日はティータイムは無しかなぁ。残念」
梓「唯先輩はムギ先輩にお菓子しか求めてないんですか……」
唯「そ、そんなことはないよぉ。てへっ」
澪「まあ、良いんじゃないか? 大学生になったんだし、ムギにもいろいろあるさ。そ、その――彼氏、とか」
唯「おおー、大人だねー」
梓「ムギ先輩はそんな……」
律「いや、ムギは好奇心旺盛だから、案外わからんぞぉ」
唯「よし、ムギちゃんを尾行だ!」
澪「それ普通に犯罪だろ!」
唯「えー澪ちゃんのケチンボー。だいたい、高校のとき何回かやったじゃーん」
澪「さすがにそれとこれとは別だろ。こういうのはもっとプライベートな……大人な話なの!」
唯「澪ちゃん顔真っ赤ー」
澪「うっ……」
梓「……」
律「どうした、梓」
梓「なんだか、嬉しいです」
律「嬉しい?」
梓「当たり前の日常だけど、とっても大切で、かけがえの無いもののような気がして」
律「……そっか。梓は、今、幸せか?」
梓「はい! 律先輩は……聞くまでもないですね。悩みなんてなさそうですし」
律「中野ぉー! 私に悩みがないだとー、うりゃうりゃ、こちょこちょー!」
梓「ちょ、律先輩、くすぐったいですよぉ!」
律(……そっか。全部夢だったんだ)
辛い夢を見ていた。みんなが離れ離れになってしまい、孤独になる夢を。
でも、そんなことになるはずがない。この放課後ティータイムの幸せを壊せるものなど、いるはずがない。
みんなと一緒に笑い、泣き、怒り。そうやってゆっくりと進む時間。これが私の求めていた現実。私の求めていた世界。
律「私は、幸せになれたんだ……」
ある音楽会社の新人発掘イベントに放課後ティータイムの演奏を送った。すると驚くべきことに、最終選考まで残った。
最終選考で残ればCDデビューだ。放課後ティータイムの実力なら、きっと負けない。
そうだ、これが幸せだ。掴み取るはずだった、幸せ。
紬「なら、最終選考で落ちたグループはどうなるの?」
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