過去ログ - 紬「タックマン?」
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146:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/04/13(水) 04:21:26.97 ID:HulktAtno
あのときの強かった律はもういない。人は変わっていく。変わっていかなければならない。
澪は、ひそかに期待していた。律が、紬に会いに行こうと提案してくれることを。
弱い自分を引っ張って、いつも新しい世界を見せてくれた律。何もないところにも楽しみを見つけられた律。
誰よりも強い律。
澪が惹かれ、尊敬し、追いかけた幼馴染。あのときの律は、もういないのだ。

澪(だけど)

期待は裏切られた。だが、そんなことはたいした問題ではなかった。
今はそんな律がなにより愛おしい存在に思えたのだ。

律「澪?」

澪「それでも、いいよ」

澪は律を抱きしめていた。小さな体。それは昔から変わっていない。
澪はあれからさらに背が伸び、身体もモデルのように発達した。しかし、律は何も変わらない、幼さを残す少女のままだ。
体格が一回りも違ってしまっている。今の澪の腕の中に、律はすっぽりと入ってしまっていた。

律「み、みお、恥ずかしいよ……」

澪「少しだけ、こうさせていてくれないか?」

律「……うん」

律は実は澪に匹敵するほどの照れ屋だ。いや、現在の澪はある程度それを克服しているので、根本まで追及すれば律のほうが上なのかもしれない。
律は自分自身の弱さを巧妙に隠してしまう技術があるぶん、直接的な心のぶつかり合いは苦手だ。

澪「律、ムギに会いたいか?」

律「会いたい……何もかも、いろんな現実とか、事情とかを無視できるのなら、今すぐにでも会いたい」

澪「そっか……。じゃあ、行こう」

律「えっ」

澪「今から行こう。ムギの家に」


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