過去ログ - 紬「タックマン?」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/03/17(木) 04:21:43.12 ID:LjwDMhJO0
日本 喫茶店

純「ん、切れた。なんだったんだろう」

澪「お友達?」

純「ええ、梓からです」

澪「そっか。懐かしいな……。まだ、バンドやってるの?」

純「はい。大学の軽音部の中で、私と梓と憂で組んでます。梓、部長なんですよ!」

澪「N女子大の軽音部ってかなり部員がいたよね、それで部長か。それはすごいね」

純「はい。まあでも、唯先輩にはまだまだ追いつけないですけど」

澪「唯、か……。すごいな、あいつは」

純「18歳でプロデビュー、瞬く間に日本中を魅了した歌姫ですからね。いまや雲の上の存在ですよ」

澪「私も週刊誌の仕事やってるから、唯のすごさは身にしみて知ってるよ。あいつは本当にすごいよ。まるで光の妖精だ。私にはまぶしすぎる」

純「そんなことないですよ。澪先輩だって……」

澪「気休めはやめてくれ。私は、現実が見えたんだ。たくさん裏切られて、たくさん悲しいことがあって、それで今ここにいる……こんな卑しい仕事をしている」

純「澪先輩……」

澪「唯に気付かれないように追跡して、男と会っていないか監視したり、写真をとったり……そんなことだって、今の私はする。そうだ、何より大切な親友だった、唯を食い物にして生きてるんだ、私は」

純「でも、そうしないと生きていけない人だっています。澪先輩の仕事だって立派な」

澪「そんなことがまかり通って、あたりまえのようなこの世界で、私は、その底辺に生きてるんだ……頂上の唯を見上げながら、ずっとはいつくばって……」

純「……」

澪「それが、生きることなんだって。本当は気付いてた。だけど、私はずっと認められなかった。だから自分だけの世界に閉じこもった。でも、それじゃ生きていけないんだ。お金もなきゃ、だめだ。だから今こうして働いてる。卑しいことをして、お金を得ている……」

純「澪先輩、私は、それでも――」

梓「――純!!」

突如として、静かだった喫茶店に鬼のような形相をした少女が飛びこんできた。

梓「純、怪我とかしてない? 大丈夫!?」

純「あ、梓、周りに迷惑だよ!」

梓「あ……」

周囲の客たちは困惑した表情で梓を見つめていた。



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