過去ログ - 紬「タックマン?」
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162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/05/03(火) 17:23:11.28 ID:XsCjfw0Oo
とてつもなく後悔した。なんで自分は殴られているんだ。知らない女の子のために。しかも悪人だ。
悪人のために自分は殴られた。最悪だ。わりにあわない。
でも、そんな理不尽が普通におこるのがこの時代だ。わかっているはずだった。
自分を賢いと思っていた。だけど違った。馬鹿なんだ。結局、同じだ――姉ちゃんと。

聡(姉ちゃんだったら、きっとこうしただろうな……)

男「おい、立てよガキ。まあ、ご立派に出てきたんだからそっちのクソアマのかわりに俺のこの気分を満足させてくれるんだよな?」

聡「……クソはお前だ。満足してたいなら一人でオナニーでもしてろよカス」

男「あ?」

男は聡の腹部を蹴り上げる。
胃の中のものが逆流し、口から噴出する。格好悪いな。などと冷静に考えてしまう。
女の子の前だから、格好付けたかったのだろうか、自分は。
そんな力、あるはずないのに。

男「てめぇ、ボコるだけじゃ済まさねぇぞ……。てめぇ見たいな善人気取りは……そうだ、こうしよう」

男は少女の服に手をかけ、一気に引き裂いた。

少女「ひっ……!」

男「お前、俺の目の前でこの女をレイプしろ、そうすりゃ許してやる」

聡「……」

男「やらなきゃ、両方俺の気の済むまでぶん殴る。もしかしたら、加減がきかなくて死んじまうかもな」

聡(……代償、か)

これは自分の無謀の代償。正義を貫くなんていう自己満足に浸ろうとした代償。
世界は、悪をとがめるためにできているわけではない。バランスとは、人間に都合の良いようにできてはいない。
悪行に代償が伴う時代があれば、逆に正義に代償が伴う時代もある。今は後者。
バランスからの逸脱が代償を求めるとすれば、今、この世界は悪こそが真実。ならば、正義を行おうとすれば当然その代償が必要だ。

そんなに、難しい理屈じゃない。
弱かったんだ。自分の善の心にも打ち勝てないくらいに、自分が。



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